第46回入賞作品 小学校の部
3等賞

カタバミのねむりと目ざめを探る
カタバミは何日てつ夜できるのか?

3等賞

福島県福島市立大森小学校4年
深谷 ひびき
  • 福島県福島市立大森小学校4年
    深谷 ひびき
  • 第46回入賞作品
    小学校の部
    3等賞

    3等賞

研究の動機

 家のまわりにはいろいろな植物がたくさん生えています。ある夜外に出ると、カタバミやシロツメクサは昼とは全く違って、葉を閉じてねむったような状態になっていたのです。カタバミの夜のね姿とねむり、目ざめについて調べてみようと思いました。

《研究1》

どんな植物がね姿になるのだろうか?

〈方法〉

夜、かい中電灯を持って、どんな植物が昼間と違うね姿になっているか調べる。

《結果》



〈ね姿の分類〉

3枚たたみ型:シロツメクサ

葉表あわせ型:ネムノキ、ヤハズソウ

傘たたみ型:カタバミ

1本棒たたみ型:メドハギ

《研究2》ね姿になる植物は、どんなね姿をしているのか?

《結果》

《研究3》カタバミは何時にねむって、何時に起きるのか?

〈方法〉

カタバミの葉の様子を%で表す。

・完全に葉が開いている状態 0%
・葉を閉じた完全なね姿の状態   100%

《研究4》いろいろなしげきと葉の様子を調べる。

〈結果〉

〈しげき〉   〈カタバミの葉の様子〉
・手でさわる(接触) …… ○6分20秒で葉を閉じた
・霧吹きで霧を吹き付ける(雨のしげき) …… ○6分で葉を閉じた
・扇風機で強風をあてる(風のしげき) …… ○20分後に葉を閉じた
・はちの土の上に氷を置く(地表の温度変化) …… ×変化なし
・冷蔵庫で冷やす(温度変化) …… ×変化なし

《研究5》夜中にカタバミを起こすには、どのぐらいの照度が必要なのか?

〈方法〉

デスクライト、かい中電灯、けい光灯を使い、完全にね姿になったカタバミに光をあてる。

〈結果〉

かい中電灯(600ルクス)ではほとんど起きず、けい光灯(4400ルクス)では少し起きた。近くからのデスクライト(14,900ルクス)は1番照度が高いので起きると予想したが、光が強すぎるらしく完全には起きなかった。最適照度は少し遠くのデスクライト(10,000ルクス)だった。

《研究6》カタバミは何日てつ夜できるのだろう?

〈方法〉

昼間はベランダに出し、ね姿になる前に10,000ルクスの照明をあてててつ夜をさせる。

〈結果〉

8月15日夕方から起こし続け、18日朝に観察すると、葉がゆがいた「おひたし」のようになり、急に枯れていた。デスクライトからは熱も出る(45cm地点でいつも約28℃だった)ので、そのせいで枯れてしまったのではないか。

《研究7》カタバミはどこで光を感じているのだろう?

〈方法〉

葉のつけ根(中心部分)にすみをぬったAと、周辺部分にぬったBを用意。

〈結果〉

Aは葉を閉じたまま、Bはどんどん開いた。カタバミは葉のつけ根(中心部分)で光を感じている。

《研究8》カタバミは色を感じることができるのだろうか?

〈方法〉

葉が開いている(8月21日午後3時に)カタバミに赤色、青色のセロハン紙をかぶせ、葉が閉じる様子を観察した。

〈結果〉

赤色セロハン紙ではどんどん閉じだし、4時間後にほとんどが閉じた。青色では閉じなかった。カタバミは太陽の光の赤色に反応しているのではないか。

研究の感想

 3日間てつ夜をさせる実験では、私がなかなか夜中に起きることができず、家族で順番に起きたりしました。カタバミの光を感じる部分が、葉の中心のつけ根にあることや、赤いセロハン紙に反応して葉を閉じていくのを観察するのは楽しく、驚きでした。足元の小さな植物でも、とてもすばらしい力や仕組みをもっているのだなぁと思いました。

指導について

指導について深谷美香

 私たちの暮らす福島市大森には、たくさんの自然が地域の子供たちを育んでいます。自宅の裏手にある城山には様々な植物、昆虫等が生息しており、四季折々のすばらしい景色も見ることができます。
 研究の対象となったカタバミも、自宅周辺、小学校に群生しており、8つの鉢に植えかえ育てながら実験を続けました。そのうち4つのカタバミは夏のあまりの暑さに元気がなくなり、枯れてしまいましたが、残った半分でいろいろな刺激や照度の変化による葉の反応を調べていきました。とても小さなハート形の葉をしたかわいいカタバミが実験で変化していくのを目の当たりにし、親子そろって驚き感動し興奮しながら進めていきました。
 子供と一緒に自然に触れ、疑問に思ったことを少しずつ調べていく楽しさ、身近な植物のすばらしいしくみや様子を知り貴重な体験ができました。

審査評

審査評[審査員] 小澤紀美子

 身近にある草の昼間と夜の姿の違いに目をつけて、カタバミのすい眠の仕掛けを探究した深谷ひびきさん、面白いところに目をつけましたね。ばくぜんと草花も人と同じように眠るのではないかと考えている子どもや大人は多いですね。そこを観察と実験で、ね姿になる植物を探し、そのね姿と時間帯、刺激と葉の様子の関係、カタバミが真夜中も起きているために必要な照度、どこで光を感じ、どの色に反応するのか、カタバミの徹夜可能な日数など、簡単な実験で明らかにした興味深い実験・観察でしたね。暑い夏にひびきさん自身も徹夜するという大変さもあったようですが、植物の周りの熱環境だけでなく、植物を取り巻く環境の諸要素、土、アスファルト、周辺を取り囲む植物の存在など、発展させていくと都市にどのように緑が必要かということの解明に繋がるかもしれませんね。期待しています。

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