小学生の時、ナメクジに塩をかけたことがある。その時、ナメクジがだんだん小さくなって弱って死んでしまった。家の玄関にいたナメクジに水をかけて追い出した時には、ナメクジは死ななかった。なぜ、塩をかけると死んでしまうのか、少しの塩でも死んでしまうのかを知りたいと思った。
ナメクジモデルと野菜の塩による暴露
ナメクジは生き物なので実験に使用することはできない。ナメクジモデルとして動物からササミとアサリを選んだ。また、野菜からはキュウリとナスを試料とした。
① | 試料を約10gはかりとり、塩をそれぞれ0.1~1.5gまぶした。 |
② | 一定時間経過した後、試料を飽和食塩水で洗い、計量した。野菜は飽和食塩水に通さなかった。試料の塩に対する感じ方(感受性)を比較し、試料がどれだけちぢんだかを知るために、ちぢみ率を計算した。ちぢみ率(%)=塩で暴露した試料の重さ(g)÷元の試料の重さ(g)×100(数値が小さいほどちぢみは大きい) |
ナメクジモデルと野菜の砂糖による暴露
① | サケ・ササミ・キュウリを試料とし、それぞれ5gはかりとり、砂糖をそれぞれ0.1~1.5gまぶした。 |
② | 一定時間経過した後、試料を濃い砂糖水で洗い計量した。野菜は濃い砂糖水に通さなかった。 |
③ | ちぢみ率を計算した。 |
1) | 試料は、塩をまぶしたときも、砂糖をまぶしたときも水分が出てきた。塩・砂糖の濃い方へ、塩・砂糖の濃度が低い方から水分が移動することが分かった(インターネットで浸透圧について調べた)。ナメクジが塩をかけられて小さくちぢんでいったのも、浸透圧によるものだと考えられる。 |
2) | 野菜は動物の肉よりも塩・砂糖への感じ方( 感受性) が激しく、ちぢみが大きい。したがって、野菜は少量の塩でも塩ふりの効き目がある。動物の肉はちぢみが小さく、塩・砂糖に対する反応がゆるやかだ。 |