日本の住まいには、昔から欠かせない畳。私のおばあちゃんの家にも和室があります。おばあちゃんの家の和室に泊まった時、冬は暖房を使わずに快適に熟睡できました。和室に使われている畳は、大和民族が生み出した我が国固有のもの、日本の高温多湿の風土によくあっていると言われています。どんなところが優れているのか、じゅうたんと比較しながら調べてみたいと思いました。
実験
観察A 畳の作り方を畳店で見学した。
①畳の吸水性: 1)厚さ2㎜と厚さ10㎜のじゅうたん、畳表、畳のそれぞれの上に水20gをしみこませたガーゼをのせ、プラスチック板をしいた後、ベニヤ板をのせ、重り(10㎏)をのせた。10分後のガーゼの重さを5回測定し、平均値を出した。2)畳の上にスポイトで水を1滴落として、吸収するまでの時間をじゅうたんと比較した。
②畳の弾力性 1mの高さからピンポン玉、ゴルフボール、テニスボール、野球ボールを畳やじゅうたんに落として、弾んだ高さを5回測定し平均値を出した。観察B 畳表の材料「い草」と畳床の「稲わら」のそれぞれの断面を顕微鏡(×150)で観察した。
③畳の保温性 畳とじゅうたんの一部をそれぞれ小さく切って、冷凍庫に入れ、20秒ごとにデジタル温度計で測定した。
④畳の摩擦力 4つの車輪をつけた踏み台を作り、畳、畳表、じゅうたんを敷いて、素足と靴下をはいた足で体重をかけ後ろにけった時のバネばかりの数値をそれぞれ調べた。
分かったこと・考察
① | 畳はじゅうたんに比べて、はるかに吸水性が高い。 |
② | 畳では軽くて硬い物質はとてもよく弾むが、重いものはがっちり支える。 |
③ | 畳はじゅうたんと比べて保温性が高い。 |
④ | い草は足の裏に密着するので素足には大きな摩擦力が働いている。 |
⑤ | スポンジ状、空洞になっている「い草」。「い草」の凸凹で畳はじゅうたんと比べ、優れている。 |
「い草」の断面(×150) |
「稲わら」の断面(×150) |