僕は、このような素晴らしい賞をいただき、大変うれしく思っていると同時に、本当にこのような賞をもらえるとは思っていなかったので、とてもびっくりしています。結果が家に届いた時は、お母さんと目をつぶって封筒の中を出し、一気に見ました。
僕はもともと生き物が好きで、小学校一年生の時に、いじめられて弱っていたカナヘビを家に連れて帰り、水やエサをあげました。すると少しずつ元気になっていき、その様子を見てとても興味がわいたため、このまま飼育をし、観察をしていくことに決めました。
はじめは、カナヘビとトカゲの区別もつかなかったのが、観察を続けていくうちに全然違うことがわかり、六年間観察をすることができました。
観察を続ける中で一番大変だったのは、カナヘビやトカゲのエサとなる、バッタなどの虫を捕まえることです。カナヘビとトカゲが冬眠から覚める3月から11月くらいまで、毎日100匹以上の虫を捕っていました。でも、観察をしていく中で、毎年新しい発見や疑問があり、楽しく観察を続けられたことが、このような賞につながったのだと思います。
みなさんは、トマトの湯むきを知っていますか。トマトの湯むきとは短時間トマトを熱湯に通すことで、簡単に皮がむけるというものです。この研究は、たまたま料理番組でトマトの湯むきを見ていた部員が、どうしてこんなに簡単に皮をむくことができるのだろうと疑問に思ったことからはじまりました。
実際、研究は大変な作業でしたが、僕たちは湯むきの条件をいろいろと変え、研究を繰り返す中で、「トマト以外の野菜や果物でも湯むきをできないのか」と疑問を持ちました。そして、この疑問を解明することが、「トマトがなぜ湯むきできるのか」を明らかにすることにつながるのだと思いました。
調べてみると、モモ、リンゴ、ピーマンなど形や硬さ、皮の厚さなどが違う果物の中で、モモとソルダムだけ湯むきをすることができました。これらの共通点は、実が柔らかく、皮が薄く、皮と実の間になにかヌメヌメした液体があること、そして、皮の表面付近の細胞が三層構造になっているということでした。
これらの結論を導き出すまでに2か月以上かかってしまい、夏休みはとうに終わっていましたが、自分たちが納得できる結論を導き出すことができ良かったです。さらに、このような大きな賞までいただくことができ、とてもうれしく思います。
今後も身近なところからテーマをたくさん見つけ、徹底的に追及していきたいと思います。