第49回入賞作品 中学校の部
佳作

ツマグロヒョウモン -わたしの10年-

佳作

愛知県岡崎市立甲山中学校 3年
 渡邊 瞳
  • 愛知県岡崎市立甲山中学校 3年
     渡邊 瞳
  • 第49回入賞作品
    中学校の部
    佳作

    佳作

研究の動機

 1999年幼稚園年長の夏に、植木鉢にぶら下がっていた不気味な蛹からツマグロヒョウモンのオスが出てきた時の感動。翌年の春、庭のビオラに大発生した黒っぽい毛虫がツマグロヒョウモンの幼虫と知った時の驚き。2001年には幼虫の蛹化・羽化に成功し、2002年から飼育観察した。研究内容は以下のとおりである。
2002年:どんな卵かだっぴの回数と様子幼虫の移動の速さ蛹の様子。
2003年:孵化の様子1・2齢の脱皮の様子幼虫のとげ自然界の幼虫の行方蛹の中身とおしり。
2004年:幼虫のとげと蛹のとげ・金ボタンの関係不完全な蛹とチョウ退化した前足岡崎での発生期間。
2005年:冬越大成功アオムシコバチ大発生空を飛べないチョウいろいろなチョウ。
2006年:6齢以降は冬越できない寄生バエ出現甲山学区の幼虫の成育状況。
今年は出会って10年目のまとめができるといいなと思った。

研究の方法・結果・考察

2008年8月16日に卵がひとつ見つかった。その後見つかっても孵化しないことがあり、1個体しか観察できなかった。夏の終わりになると成長も遅くなる。10月になると蛹化、羽化に要する日数も暑い頃に比べると倍くらい遅くなってくる。
今までの研究成果とアメダスグラフ(月別)〔平均・最高・最低気温〕(岡崎市ホームページ・気象情報)のデータから、ツマグロヒョウモンの発生と気温の関係を比較検討した。冬越できた2004~2005年は、最低気温が-5℃以下にはならなかったので、その辺りがポイントではないかと考えられる。気温のグラフから地球温暖化が考えられる。2002年観察開始時、父の実家の一宮市ではツマグロヒョウモンは生息していたが、母の実家の大垣にはいなかった。しかし、翌年からは見かけるようになり、ここ数年はよく見るようになったと祖母から報告もあった。地球温暖化の影響で生態も変わったと感じた。

羽化した後はおなかが太い
赤いおしっこをして少し細い
羽化した後はおなかが太い
赤いおしっこをして少し細い

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