皆さん こんにちは 沖縄県伊是名小学校6年の東江孝太です。
本日は、文部科学大臣賞という大きな賞を受賞出来て本当に嬉しく思っています。ありがとうございました。これからもこの賞を励みにして研究を頑張っていきたいと思います。
僕の住んでいる伊是名島は、沖縄の最北端にある四方を海に囲まれた小さな島です。ここで生まれて育ったので小さい頃からたくさんの海の生き物を見たり遊んだりしてきました。
この研究は、そんな遊びの中で波打ちぎわにいつも流れ着いてくるアマガイや二枚貝に丸い穴がなぜ開いているんだろう?という疑問から始まりました。調べてみると実は、同じ貝に食べられて丸い穴が開いていることが分かりました。アマガイや二枚貝は、タマガイという肉食貝に食べられていたのです。そして、波打ち際に毎日たくさんのカラマツガイの貝殻が流れ着く場所があることに気がつきました。それは同じ岩にすむツノテツレイシガイやテツレイシガイという穴をあけないで貝を食べる肉食貝に食べられてからっぽになった貝殻だったのです。
波打ち際に流れ着いたカラマツガイを雨の日も風の日も日差しの強い日にもひたすら拾い集め、種類、大きさ、数を記録しました。
記録して調べてみると流れ着く貝殻の種類、大きさや数には「きまり」があり毎日バランス良く食べられていることが分かりました。食べるのも食べられるのもお互いに自然界の「大きな決まり」の中で、毎年同じパターンを繰り返して共存していました。流れ着いた貝殻の大きさで海の中の貝の成長も見えてきました。
今回の研究でたくさんの肉食貝が生息していることに驚きました。
よく観察すると生息している岩からどこにも移動しないで同じ岩に住むカラマツガイ類やヒザラガイ、貝の卵などを決まりよくエサにして成長していました。また2匹ずつペアを作って岩の穴に入ったり出たりを繰り返しながら移動していることも分かってきました。 口の形に変化があることからオス、メスがありカラマツガイ類のように雌雄同体ではないことも分かりました。しかし、まだ肉食貝の産卵の方法は分かっていません。謎のままです。今回の研究で一番印象に残ったことは、去年の研究で青いペンキでマーキングしたコウダカカラマツガイが一個だけ肉食貝に食べられずに残っていたことです。色をぬった他のたくさんの貝は全部食べられていなくなったのに青い貝は生き残ってがんばっていました。しかし今年の夏にとうとう食べられて消えてしまいました。自然の厳しさを教えられました。岩の上でも食うか食われるかの関係の厳しい世界の中でカラマツガイも肉食貝も与えられた命を精一杯生きているということを教えられました。また、海の生き物も人間もみんなつながっているということを研究を通して伝えていきたいです。
4月からは中学生になります。島には高校がないのでこの伊是名島で暮らせるのもあと3年しかありません。あと3年、自然に恵まれた伊是名島で生まれたことに感謝して海の生き物の研究、そして大好きな釣りもサッカーも頑張りたいと思います。
今日は本当にありがとうございました。
こんにちは、岐阜県郡上市から来た浅谷俊太郎です。
このたびはこのような素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます。
僕は科学が好きです。小さいころから「なぜ?どうして?」というのが口ぐせでした。夏休みのたびに取り組んできた自由研究も小学校1年生からはじめて今年で9年目になります。特に物理が好きで楽に雪かきをする研究や映画「ロードオブザリング」をテーマにしたカタパルトの研究、平家物語の那須与一をテーマにした弓矢の研究などにも取り組んできました。今回の研究は使いやすいスイッチをテーマにした研究です。
僕が通っていた西和良中学校は去年で閉校になりました。西和良中学校は築63年の木造二階建ての校舎です。とても古い校舎のため、スイッチも旧式のものばかりでした。その中でも特にランチルームのスイッチが固く、指がしびれるほどの力で押さないと付きませんでした。どうしてこのスイッチだけこんなに固いのか、入学当初からとても気になっていました。同時に小さいころ遊びに行ったおじの家のスイッチがとても軽かったことを思い出しました。そこでこの固すぎるスイッチを使いやすくするために、さまざまな施設や場所のスイッチの強さ・種類などを調べていきました。調べる中で病院や市役所、モデルハウスの方など多くの人に協力をしていただきました。また、空港やショッピングモールなどでは怪しまれながらこそこそと調べました。しかし、このデータをもとに種類や年代によってスイッチの強さや形に規則性があることなどを発見し、使いやすいスイッチに結び付けることができました。
自分の力で疑問を解決していくことは研究の楽しさだと思い、これだから研究はやめられないと思いました。研究の面白さは自分の力で疑問を解決することだと思います。本やインターネットで調べることも楽しいですが、自分の力で解決することはそのさらに上を行くと思います。また、今回の研究のように研究の結果が普段の暮らしをよりよくすることにつながることはとても大切だと思います。この考えを大切にしてこれからも自分の研究で普段の暮らしがよりよくなっていくようなそんな生き方を目指していきたいと思います。
これまで研究で応援してくださった青木先生、中学校3年生にもなりながら夏休みにまで研究をしていた僕を温かく支えてくれた家族に感謝しつつ、今回の受賞を励みにこれからも研究を続けていきたいと思います。
本日は本当にありがとうございました。