第52回入賞作品 小学校の部
佳作

見えない力の恐怖
:磁力によるアリへの健康被害

佳作

熊本県熊本市立白川小学校 5年
北村 優実・6年
  • 熊本県熊本市立白川小学校 5年
    北村 優実・6年
  • 第52回入賞作品
    小学校の部
    佳作

    佳作

研究の動機

 私達が磁石を手に持つと、引きつけ合ったり反発したりする力を感じるが、磁石の間に手を入れても何も感じない。アリのように小さい動物では磁力を感じるのか、以前から疑問に思っていた。磁石の下に置いた黒砂糖にアリは沢山集まったが、砂糖を全て持ち去らなかった。一方、磁石のない砂糖は全て持ち去った。磁石がアリへ与える影響について調べようと思った。

研究の方法・結果・考察

実験Ⅰ.

 たて4㎝横4㎝高さ1㎝重さ120g、0.2テスラの磁石を2個用意した。両側から磁石ではさんだ道を作成し(写真1)アリが一方の箱からどのように歩いて別の箱に行けるか透明なフタを通して観察した。

結果

 アリは磁石の間を自由に歩いたり戻ったりしていた。

実験Ⅱ.

 観察ケースを上下から磁石ではさみ、ケースの中にアリを20匹入れて、30分・60分・90分・120分間観察した(写真2)。その後、アリの体にバランス異常がないか調べる装置で測定した(写真3)。

結果

 下表参照。

実験Ⅲ.

 実験Ⅱのアリたちを土を入れたケースに入れて観察した。

結果

 1~4時間後に全てのアリが死亡した。

実験Ⅳ.

 30秒・1分・2分・3分・5分で実験Ⅱを行った。

結果

 10時間観察した結果、全てのアリは元気だった。

実験Ⅴ.

 2個の透明CDケースを用意した。中央に水にぬらした黒砂糖を置いた。ケースを閉じてアリを5匹ずつ入れた。一方のケースには、黒砂糖の上下に小さな磁石(1800ガウス)を置いた。アリは好きなときに好きな時間だけ黒砂糖の所へ行けるようにした。

結果

 10時間後、磁場のケースのアリは全て死亡し、コントロール群は1匹死亡した。

考察・分かったこと

 アリは磁力を感じず危険とも思っていない。しかし、長時間磁力を浴びると、死ぬほどの健康被害が出た。また、繰り返し磁力の刺激でも健康被害が出た。


写真1

写真2


写真3

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