カエデの種のすじを活かした扇風機の開発
石川県金沢市立西小学校 6年
岩上 花恋さん
ダンゴムシの生態を探る!?
埼玉県久喜市立久喜中学校 2年
平原 愛美
皆さん、こんにちは。石川県金沢市立西小学校の6年、岩上花恋です。
この度は、素晴らしい賞をいただき、本当にありがとうございました。
私は2年生の時に、カエデの種に興味を持ち、5年間研究し続けてきました。
皆さん、突然ですが、カエデの種はどういうものかご存知ですか。カエデというとピンと来ないかもしれませんが、皆さんのよく知っているモミジの仲間なのです。こちらをご覧ください。(カエデの種の模型を見せながら)これはカエデの種の模型です。実際はもっと小さいのですが、見やすくするため大きくしています。カエデの種は、より遠くに種を飛ばすため、回転しながら落下します。(模型を回しながら)このように種を中心にしてくるくると回転しながら落下します。
また、カエデの種には、このようにすじがついています。この模型ではすじを黒い線で表しています。私は、このすじについて研究し続けてきました。そこで発見したのは、このすじには回転を補助し、より遠くに種を飛ばし、空中に細かな渦を発生させていることがわかりました。私は、このすじの原理を活かしてこれまでに「カエデの種型竹とんぼ」や「カエデの種型ブーメラン」を作ってきました。どれも市販のものよりも、より遠くに飛ぶものができました。
私は最初にカエデの種を見た時から、このカエデの種の形が扇風機の羽根の形に似ていることに気づき、「カエデの種型扇風機」を作ろうと夢見ていました。そして今回、金沢大学の先生方のご協力を得て、この夢を実現させることができました。
市販の扇風機は一般的に中心部分に、より風を遠くに飛ばすものですが、「カエデの種型扇風機」は、中心部分だけではなく、広範囲に風を起こすことができます。首振りの機能を使わずに、より広範囲の人に風を届けることができます。見にくいと思いますが、この動画をご覧ください。(iPadで動画を見せながら)これは、「カエデの種型扇風機」の風の流れを可視化したものです。これから分かるように、「カエデの種型扇風機」は広範囲に風を起こしていることが分かります。これからも自然の仕組みを活かした製品づくりをしていきたいです。
長い年月をかけ進化し続けてきた自然や生き物には、まだ隠されている生きるための知恵があると思うと、わくわくします。これからも身近な自然に目を向け、テクノロジーへのヒントを探求し続けていきたいです。
これで終わります。ありがとうございました。
こんにちは。埼玉県久喜市立久喜中学校2年の平原愛美です。
この度は、文部科学大臣賞という素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます。心から嬉しく思います。
私がダンゴムシの研究を始めたきっかけは、小学校2年生の妹が、ダンゴムシが好きで、ダンゴムシをつかまえては紐の上にのせたり、ブロックの迷路にダンゴムシを入れたりして遊んでいたころから始まります。それまで私は、虫が好きではありませんでした。でも、妹がダンゴムシをつかまえては遊んでいる様子見て、ダンゴムシの生態にとても興味を持ちました。研究を進めていくと、ダンゴムシには面白い発見がたくさんありました。
迷路の中にダンゴムシを入れると、右→左→右→左とジグザグに進むという「交替性転向反応」や、湿度と温度によるダンゴムシの生態についてなど、調べれば調べるほど、もっと知りたいことがどんどん出てきました。
はじめは、ダンゴムシのオス・メスを分けずに行っていた実験ですが、雌雄によって生態に違いがあるのか興味を持ち、ダンゴムシを雌雄に分けて再度実験を行うこともありました。
このようにダンゴムシについて、調べたいことが次から次へと出てきたので、膨大な量の実験とデータが集まりました。それをまとめるのに苦労しました。いくら実験の中で発見したことがあっても、それを分かりやすくまとめなければ、相手に伝わりません。実験の結果をどのようにグラフ化すれば良いかなど、先生にアドバイスをいただいたり、実際にいくつかのグラフを作成してみて、どのグラフが分かりやすいかを検討したりして作成しました。3枚のパネルにうまく収まるように何度も何度も修正をしたり、作り直したりしました。
興味を持って取り組んできた研究ですが、たくさんの苦労もあり、途中でやめたいと思ったこともありました。でも、研究を最後まで取り組めたのは、ダンゴムシのことをもっと知りたい、そして発見したことを皆に広めたいという強い思いと、ご指導してくださった先生方、温かく見守り、応援してくれた家族の支えがあったからです。
研究に行き詰まったときにアドバイスをいただいたことや、励ましの言葉が、どれほど自分の力になったことでしょう。感謝の気持ちでいっぱいです。研究を通して私は、何事にもあきらめずに粘り強く取り組むことの大切さや、周りの方に支えられて自分が生かされていることを改めて感じることができました。
今回、このような賞をいただけたことは、自分の大きな励みとなりました。これからも何事にも諦めずに取り組んでいきたいと思います。
本日は、本当にありがとうございました。
小学校の部 | 中学校の部 | 合計 | |
---|---|---|---|
応募校数 | 608 | 198 | 806 |
応募作品数 | 6,669 | 4,182 | 10,851 |
応募校数 | 応募作品数 | |
小 学 校 の 部 |
608 | 6,669 |
中 学 校 の 部 |
198 | 4,182 |
合 計 |
806 | 10,851 |