昨年、私たちは、ラジコンカー専用の燃料に約60%の水を混ぜてもエンジンを始動させることができ、水を混ぜると、加速性能は悪くなるが、稼動時間や走行距離を伸ばすことが可能であるという実験結果を得ることができました。そこで、本物のガソリンエンジンを利用し、水のパワーで燃費を伸ばしていきたいと考えました。この研究が新しい燃料の開発に役立つことを願いました。
(1)ラジコンカーを使った実験
1.ガソリンに水を混ぜたときのエンジンの温度
2.エンジンの温度が下がらないようにした時の燃費と加速性能
(2)草刈機を使った実験
3.ガソリンと水が混ざるアルコールの種類
4.ガソリンに溶けるエタノールと水の割合
5.ガソリンと水が溶ける時のエタノールと水の量の割合
6.ガソリンに作った液体を混ぜた時エンジンはかかるのか
7.イソプロピルアルコールと水を一定の割合で溶かしてガソリンに混ぜた時のエンジンがかかる限界量
8.ガソリンとイソプロビルアルコールを混ぜた時の水が溶ける限界量
9.ガソリンとエタノールを混ぜた時の水が溶ける限界量
10.それぞれの混合ガソリンを使った時の加速性能
11.それぞれの混合ガソリンを使った時の燃費と稼動時間
1)ガソリンとエタノール(イソプロピルアルコール)の量を固定した時に水を30%近くまで入れてもエンジンがかかった。
2)加速性能は純正ガソリンが1番良かった。イソプロピルアルコールと水を混ぜた燃料の回転数は上がらなかったが、それ以外ではさほど変わらなかった。したがって、水を混ぜても条件を整えれば、加速性能をある程度維持することができると考えられる。
3)エンジンが高回転している場合、イソプロピルアルコール+ガソリンでは、水を混ぜた方が約16%燃費が伸びた。
4)低回転の場合は、エタノール、イソプロピルアルコールともに水を混ぜた方がそれぞれ元の燃料の30~45%ほど稼働時間が伸びた。