〔研究の動機〕
僕は鳥の生態について学ぶことが好きだ。野鳥がどのような生活をしているのか観察するため毎週探鳥会に行っている。ある日、公園内の広場で野鳥の採餌を観察していたところ、茂みにいるウグイスは間近の距離でも飛び立たなかったが、広場にいるスズメやムクドリでは少し距離を詰めただけで飛び去ってしまった。そのとき、環境の違いが野鳥の飛び立ち距離に影響しているのではないかと疑問に思った。そこで、環境の違いが野鳥の反応に影響するのか文献を調査したが、太陽光や地面などの環境条件によって人間に対する野鳥の飛び立ち距離にどのような違いが生まれるのかを数量的に述べていた文献は私の調べた範囲ではなかった。野鳥の飛び立つ理由は危険や天敵が迫ったため、ねぐら入りをするため、餌を取りに行くためなどさまざまな目的があるが、この研究では、人間が近づいたときの野鳥の飛び立ち距離に注目して実験した。この実験をすることで、太陽光や地面の環境条件によって人間が近づいたときのムクドリの飛び立ち距離にどのような違いが生まれるのか調査した。
〔結論と感想〕
この研究から、人間が近づいたときのムクドリの飛び立ち距離は曇りの環境下において予想通り芝の環境の方が下草の環境より短いことが分かった。また、ムクドリの飛び立ち距離は予想に反して下草の環境下において曇りの環境の方が日陰の環境より短いことが分かった。一方で、光の条件については日陰の環境で行った実験のデータが集中しているところが明確ではないため条件を追加して再度実験を行いたい。この実験のデータをまとめていた時期、複数の種類の野鳥で実験を行ったため、データ数の足りない種類があり、環境ごとに比べることができるほどのデータ数が十分ある種類はムクドリしかなかった。そこで、実験を始める前に自分が今後どれくらい実験できるか考えて、何を実験対象にするか絞っておくべきだということを痛感した。

