〔研究の動機〕
第3世代のオシロイバナの発芽した苗の中に茎の赤色の苗と緑色の苗があり、この赤色の茎の苗が、真っ赤な花を多く咲かせるオシロイバナになるのか?緑色の茎の苗はどのような花を咲かせるのか?株ごとによる花の色の観察を継続した。また、アジサイ同様に土壌の性質により花の色が変化することがあるのか調べてみたくなり、継続観察の途中で鉢の土を酸性土壌とアルカリ性土壌に変化させて、株(茎や葉)と花の色の変化を観察することにした。さらに、冬休みには大学の研究室に行きDNAの検出を教わることができた。本年度は、その視点でも研究の考察をしてみようと考えたのでこの研究を継続した。
〔結論と感想〕
第三世代の株は全て赤色が咲く遺伝子を引き継いだのではなく、第一世代の白色と赤色が混ざった花の遺伝子も脈々と引き継いでいることもわかった。株4、5、7は、赤白混色の花が咲いているが全ての株で赤色の花が咲いた。このことから、この株は一つ一つの花がトランスポゾンの影響を受けたり受けなかったりする株であると考えられる。赤白混色の花は、酸性やアルカリ性の強度が強い土壌だと花の白色の割合が高くなるといえる。酸性土壌の株は、花の数が減少し花の大きさも小さくなった。このことから、土壌の性質を急に変化させると花の大きさや色などに影響を及ぼすといえる。赤色の株と赤白混色の株のDNAには違いがあり、これが、茎や葉、咲く花の色などの違いであるとわかった。