昨年、僕たちは「いりこの腹の中を観察しよう」というテーマに興味を持ち、いりこの腹の中のプランクトンの存在を確認しました。海水中のプランクトンを調べて、プランクトンの増減は、時間(干満)に関係していることが分かりました。今年度は、いりこの産地に行って海水を採取しプランクトンを観察したいと考えました。海のプランクトンは調べれば調べるほど形の美しいものに出会い、海の環境との関係も調べたいと思いました。
実験1)
① | 三田尻港と中浦港で、干潮・満潮時に水面から1mごとに海水を採取した。 |
② | 海水の水温・pHを測った。 |
③ | 海水を顕微鏡で観察し、プランクトン数・種類を調べた。 |
④ | 各季節のプランクトン数と種類を比較した。 |
2)大潮と小潮の海水で同様に調べた。
3)片添ヶ浜の港(周防大島)・三田尻港・中浦港・尾山港(下関-角島)の海水を同様に調べた。
4)三角フラスコに海水50mlを入れ、赤潮の発生の原因となる物質を調べるために、15種類の物質を1本に1種類(1滴)加えて1週間直射日光の当たらない窓際に置き(1日1回揺すった)観察した。
5)アサリ6)ししゃも の食物としてのプランクトンを調べた。
7)光とプランクトンの関係を調べた。
1.
① | 春が最もプランクトン数が多かった(水温17~18℃)。冬(水温7~9℃)のプランクトンは他の季節よりも大きかった。 |
② | 離れた場所でも同じ種類のプランクトンを確認できた。プランクトン数が最も多い三田尻港は、出入り口が狭まったつぼ型である。この湾の型はプランクトンが多くとどまることにつながり、赤潮発生にも影響があると考えられる。 |
③ | 卵黄を加えた場合、プランクトン数が1番増えた。卵黄にはリンが多く含まれており、プランクトンの成長を助けたためだと考えられる。 |
④ | 植物プランクトンは光に集まって来ることが分かった。 |