〔研究の動機〕
わたしは5年前からアオムシをかっています。最初はボルネオの動物を守るためにミカンの種を植えたことがきっかけでした。そのミカンの種から芽がでて、アオムシがやってきました。そして、毎年観察しているうちにアオムシが同じ色の場所でサナギになる傾向があるのではないかと発見しました。しかし、アオムシは目が見えないと言われています。誰も私の仮説を信じてくれませんでした。でも、私は絶対に目が見えているし好きな色があると思っています。そのことを証明するために、唯一私のことを信じてくれた総研大の蟻川先生に研究の相談をしながら毎年実験を続けてきました。
〔結論と感想〕
これまで1000匹以上のアオムシを観察しました。年度によって、明るい中での実験、真っ暗闇での実験などいくつかの異なった実験条件での実験をした結果、「アオムシは絶対に目が見えています。そしてピンク・緑・青・茶色の4色の中では青色が一番好きだと思われます」。今年(2024年度)の実験結果はまだ出ていませんが、いつか世界中の図鑑に「アオムシは目が見えていて好きな色がある」というふうに書いてもらいたいと思います。この研究をまとめていて、たくさんの人に協力してもらっていることを改めて感じました。私の研究をあたたかく見守り、応援してくれているすべての人に感謝します。