水質調査研究をはじめて、5年目を迎えることとなるが、特に今年度の猛暑や地球温暖化に関するニュースを聞いて、温暖化による気候変動も水質に影響するのではないかと考えた。地球温暖化の現状について研究し、川の水質との関連性についても考慮しながら、水質調査を行うことを今年度の調査項目に追加した。
水質調査ポイント
① | 5年目を迎えた大津市環境科学クラブで継続的に三田川の上流ポイントと中流ポイントで水質調査をした。 |
② | 自宅近くの長沢川中流ポイントで4年目の調査を行った。さらに、上流ポイント・上流と中流の中間ポイントでも調査した。 |
③ | 淡路島の周りに自然が多く残されている鮎屋川上流ポイント(兵庫県南あわじ市)で、2004年度・2006年度に続き調査した。 |
調査項目
水温・色・におい・透視度・電気伝導度・COD・塩素・pH・PO4―Pを調査し、測定日と気温も記録した(調査回数は3回)。
川の自然度
川の周りの様子・土手の様子・川原の様子・流れの様子・水のよごれについて点数化し合計点を出した。
感覚指標
ゴミ・色相・泡立ち・臭気・川床の状況について点数化し合計点を出した。
指標水生生物
発見できた水生生物とその数を記録した。
試薬調査による結果は3つの川とも例年と比べて顕著な変化はなかった。しかし、どの川も水生生物が種類も数もとても多くなっていた。また、まわりの水生植物の成長がはやまったり、種類の変化が出てきていた。今年度、地球温暖化現象について調べていく中で気温の上昇に伴い水温も上昇していることがわかった。今年度の水生生物の大発生は猛暑の影響で水温が上昇したことが関係しているのではないだろうか。ただし、それだけで地球温暖化が要因と決め付けるのは危険である。今後も継続的に調査研究していく中で明確になっていくと考えられる。