6年間、植物と太陽の光や紫外線の関係を調べてきた。その中で、植物が成長する時、紫外線の影響を受けること、照射する色が深く関係していることなどが分かった。特に、昨年実験した植物と色の関係はとても興味深く、日々生活していく中で、気を付けてみると気になることがいくつもあった。そこで昨年に引き続き、光の色の違いによって、植物の成長にどのような違いがあるのか調べたいと思い研究を始めた。
研究1・2では、植物の茎と葉の成長と光の色の関係を調べ、「青の光は茎の伸長成長を抑制する」「赤の光は照度が弱くても、吸収された光は効率良く光合成を行い、葉の面積を大きくする」「青・緑の光は光屈性(向日性)の性質を持つ」と結論を得た。さらに研究3では矮性トマトを用いて、成長初期の青色光の伸長成長抑制効果がしっかりとした苗を作り、葉も多くなり光合成量が増え、花を多く咲かせて植物を大きく成長させることを突き止めた。また研究4で色付きのメカニズムの違いなどについて考察した。