僕は水を沢山吸う物とそうでない物の比較実験をしていました。ある時、PVA樹脂製の洗車後に水を拭き取るスポンジシートに、飽和食塩水を吸わせてみました。すると、とても硬くなったのです。水で洗うとまた元の状態になりました。この不思議な現象はいったいどういうことなのだろうと思いました。詳しい理由を知りたいのと、穴の開いた物質と水との間にも何か特徴があるのではないかと思い、調べてみることにしました。
実験・方法
1.PVA樹脂スポンジを色々な飽和水溶液に入れた。2.硬くなった度合いを耐荷量で比較した。3.食塩水の温度を変えてPVA樹脂スポンジの変化を調べた。4.PVA樹脂スポンジ・小石・山
陰花崗岩・炭(大・中・小)・ゼオライトをろ過材にして、ろ過器1号機を製作した。①汚れた水②酸性水・アルカリ性水をろ過した。5.1)ゼオライト、PVA樹脂スポンジ、炭の吸水量を調べた。2)どのろ過材がpH変化に関係しているのか調べた。3)ゼオライト、炭、PVA樹脂スポンジで水道水の塩素を取り除くことができるか調べた。6.電子顕微鏡メーカーの方にゼオライトとPVA樹脂スポンジの顕微鏡写真を撮って頂いた。7.ゼオライト・炭・石英粒・PVA樹脂スポンジをろ過材にして、ろ過器2号機を製作した。8.条件の変化によるゼオライトの吸着力、土壌にゼオライトを使用した場合およびゼオライト浄化水を与えた場合の植物の発芽を調べた。
結果・考察
PVA樹脂スポンジには0.4~200μm、ゼオライトには0.1~1μmの穴が無数に開いている。PVA樹脂スポンジが飽和食塩水で硬くなるのは、小さな穴が水だけを吸い込み、空洞部分が塩の結晶で満たされるからであると考えられる。小さな穴の開いている物質は水を吸うだけでなく色々な物質を吸着する。植物にゼオライトで浄化した水を与えると発芽、生育が良くなる。土壌に使う場合は植物に適した土とブレンドすると発芽が良くなる。
ろ過機器1号機 |
ろ過機2号機 |