水筒に氷を入れようと冷凍庫から手で氷をつかむと氷が指にくっつきました。その冷たさと痛さに驚いて氷をとろうと指を振りましたが、なかなかとれませんでした。
方法
1. | 5℃・10℃・20℃・30℃・40℃の水にそれぞれ2分間手を浸した後素早く水分を拭き取り、冷凍庫から出したばかりの氷に指で触れた。指先の表面温度は別に測定した。 |
2. | 0.5g・1g・3g・4g・5gの水をそれぞれ体積31.25cm3のスポンジ全体に染み込ませ、氷に軽く10秒押し付けた。スポンジの片面に両面テープで木片を付けヒートンをねじ込み、たこ糸を結び付けた。糸をばねばかりにひっかけ、スポンジが氷からはがれた時の力を氷にくっつく力とした。 |
3. | 氷に力を加える実験装置を製作し、水1gを染み込ませたスポンジ等で上から押す力とくっつく力を測定した。 |
4. | 油・食塩を氷に接する面にそれぞれ付けてくっつく力を測定した。 |
5. | 溝の数が0・2・6・14・28のプラスチック板が氷にくっつく力を測定した。 |
氷が指にくっつく仕組み:
① | 氷を触ることによって、指先の表面についた細かい氷が溶けて表面に湿り気を生み出す。 |
② | 湿り気が増加し氷によって指先の表面の温度が下がる。 |
③ | 指先の表面の状態が、適度な湿り気があり表面の温度が19℃以下になる。 |
④ | 指先の力と指先の指紋によって、氷にしっかり指先の水分が押し付けられる。 |
⑤ | 指先の水分が氷によって凍り、氷と指の接着剤として働き、氷が指にくっつく。 |