僕達は霞ヶ浦やその流入河川の水質調査を継続研究してきた。今年度は霞ヶ浦の浮遊物量の調査、浮遊物を取り除いたときの水質の変化、浮遊物の正体は何か、昨年の段々ペットボトルによる水質浄化の継続研究、を中心に研究することにした。
方法
予備実験から決定した霞ヶ浦2地点(大須賀津川河口付近、大塚川河口付近)の水質と浮遊物の質量を月ごとに調べた。採水後、
1) | 孔径10μm・1μm・0.1μmのろ紙でろ過し、ろ液ごとに水質を調べた。 |
2) | ろ過後のろ紙は乾燥機で乾燥させ、浮遊物の重さを求めた。 |
3) | 孔径10μmのろ紙に残った浮遊物を顕微鏡観察した(400倍)。 |
4) | ろ紙についた浮遊物を塩酸に溶かした後、中和して水質を測った。金属水溶液(Fe・Cu・Zn・Al・Mg・Sn)の浮遊物と比較検討した。 |
5) | 昨年度の段々ペットボトルを改良し水質浄化を調べた。 |
6) | 硝酸イオン・りん酸イオン・アンモニウムイオン・ブドウ糖をそれぞれ水に溶かし、1ヵ月 ごとに発生したプランクトンを顕微鏡で観察した |
(2004年1月~2005年8月)。
① | 浮遊物にはプランクトンや有機物の他に鉄・亜鉛・アルミニウム等の金属も多く含まれていた。 |
② | 浮遊物を取り除いても水は浄化されない。 |
③ | 水質浄化のために1項目だけの濃度を下げることはできるが、全ての項目値を下げることはとても難しい。 |
④ | 水質によってそれぞれ固有のプランクトンを発生させることができる。 |