〔研究の動機〕
小さい頃から生き物が大好きで、いろいろな生き物を飼育している。3年生のときに水中の生き物に興味を持ち、川の生き物と水質の関係を調べた。4年生では、微生物による水の浄化を調べるために、自作した水槽での実験や県の浄化センターで活性汚泥を使った実験をさせてもらった。5年生では微生物の中でも特にゾウリムシに興味を持ち、ゾウリムシを培養して、走電性、走化性や耐性を調べた。今年は昨年やりのこした走地性、走光性の実験から始めた。光に敏感といわれているブレファリズマでも光に対する行動を調べた。また、実験中に、微生物のストックが足りなくて苦労したので、実験予定日に合わせてたくさんの個体を準備する方法も調べた。
〔結論と感想〕
3年生では、川の自浄作用などを知った。4年生では、微生物の量が多いほど水の浄化作用が大きく、浄化には酸素が必要だと分かった。5年生では、ゾウリムシの一極に集まる軌跡、スピード、電圧との関係を明らかにし、ゾウリムシは薄い酢酸を好み、0.45%以下の人工海水で短時間生存できることなどが分かった。今年の研究では、ゾウリムシの走地性ははっきりしなかった。走光性はゾウリムシでは見られず、ミドリゾウリムシで見られた。ブレファリズマの光に対する異常行動が赤い色素に関係していることが分かった。また、実験日に合わせて微生物を準備する方法を、ゾウリムシなどで明らかにした。