研究の動機
音は空気を伝わる波であり、波は三角関数の足し合わせで表せると聞いた。僕は数学が好きで三角関数を勉強していたので、身近な音の例としてセミの鳴き声を数学的に調べることにした。パソコンを使ってアブラゼミのスペクトル解析を行い、気温や湿度で周波数に変化があるか調べてみた。研究を始める前の予想では音を発生させる薄い羽根や膜は、湿っているほうが振動しにくくなるはずなので、湿度が高いと周波数は低くなるだろうと考えた。
結論と感想
少ないデータに基づいた結果のため確定的なことはいえないが、時間帯、気温、湿度、日照時間の中で、セミの鳴き声の周波数に一番影響しそうなのは湿度だということが分かった。研究を始める前の予想では音を発生させる薄い羽根や膜は、湿っているほうが振動しにくくなるはずなので、湿度が高いと周波数は低くなり、特に高周波ほどその影響を受けやすいだろうと考えていた。今回得られた結果では13,000Hz付近の「高」周波数が、湿度が高くなるほど低くなる結果を得られたため、当初の予想通りの結果となった。ただし、使ったデータの数が少ないため、さらに事例数を増やして調査する必要があるだろう。