研究の動機
前年度は心臓病の中で病気になりにくいといわれる右心をターゲットに弁と遠心ポンプの作製を行った。今年は、右心用補助人工心臓作りを進めたいと思った。
この心臓は拍動リズムがあり、拍動による血圧と流量を受けるため、まずは人体の血流モデル(循環器の理解のため)を作らねばならないと考えた。人工心臓は血液循環シミュレーターで実験していくが、このシミュレーターを小型化し、流体デバイスを作りたいと思った。難しいテーマだけど、挑戦しようと思った。
結論と感想
血液成分を調べ、家庭用品だけで何とか再現できないか考えた。血液の粘性を定量化し、血管の圧力や流量、血管の向きにより、流量がどう変化するのか調べた。調べていくうちに、身長分に達する血流の揚程について考え、管の径を変えたり、組み合わせることで、摩擦損失が起きていることに気が付いた。この損失を吐出量やレイノルズ数の算出により何とかわり出せないかと考えた。摩擦損出数は出せなかったが、層流と乱流について理解を深め、目標であった流体デバイスをうまく作ることに成功した。