第63回入賞作品 中学校の部
佳作

宝石のような結晶をつくる! Part3 -ミョウバン結晶の表面欠陥と結晶成長-

佳作

石川県金沢市立大徳中学校 2年
坂田 佳優
  • 石川県金沢市立大徳中学校 2年
    坂田 佳優
  • 第63回入賞作品
    中学校の部
    佳作

    佳作

研究の動機

 小学校の理科の授業で習った、ものの溶け方でミョウバンの結晶に興味をもち、ミョウバン結晶の成長研究を始めた。この研究も今年で3年目になる。
 1年目の研究は、“冷却法”、“再加熱法”、“溶媒蒸発法”、“密度拡散法”、“飽和溶液を利用した結晶育成法”の5つの方法を使って、4つのテーマで結晶の育成をした。
 2年目の研究は、1年目で研究した“密度拡散法”での結晶成長の研究をさらに掘り下げ、装置を作り、条件に違いをつけて、大きく綺麗な正八面体に成長することを目的とした実験をした。
 3年目の今年は、1、2年目の時点では思った通りの結果にならなかった実験を、2年間の研究でわかったことを基に再実験することにした。

結論と感想

 1年目の研究の「内側がクロムミョウバン、外側がカリミョウバンの混晶つくり」と、2年目の研究の「密度拡散法での結晶つくりでガタガタになった結晶」でうまくいかなかった原因は、2年間の経験で考察した結果、温度を一定に保つことが正八面体にきれいに成長するという結論に至った。そこで今年は、『温度が下がると原子運動は低下して、原子同士が規則正しく結びつき合うようになるはず』と仮説をたて、常温よりも温度が一定である冷蔵庫内で成長させた。予想通り時間はかかったがきれいな正八面体に成長した。
 また、ミョウバン結晶が成長して結晶化していく過程にできる欠陥の研究では、結晶の頂点部分の欠けの修復速度は他の面や辺よりも速いのではないかに注目して実験をした。結果、頂点部分の修復成長は速く、同じ結晶の中でも方向によって結晶(原子)の積み上げやすさは異なっていて、積み上げやすい方向ほど結晶の成長速度は速くなる=頂点になる、という仮説が正しいという結論になった。
 継続研究をすることで、過去のうまくいかなかった研究を解明できたことは楽しかった。

ページトップへ

  •  
  •  
  • LINE

RECOMMEND

RECOMMEND

おすすめの関連コンテンツ

風と羽根のコラボレーション2 -回って、回って、回って...

文部科学大臣奨励賞
沖縄県沖縄尚学高等学校附属中学校
塚本 真依さん

「すいふよう」の花の色変わり

佳作
岐阜県各務原市立那加第一小学校
石垣 知香さん

めざせ水切り名人! ~水切りのコツをさぐる~

佳作
宮城県聖ドミニコ学院小学校
 森 晃子さん

カイコのひみつ PART2 遺伝の不思議

佳作
東京都和光鶴川小学校
 辻 ゆうりさん
  • 第64回シゼコン 表彰式
  • 自由研究のヒント
  • シゼコン Youtube CHANNEL
  • シゼコンせんぱい
ENTRY? LINE
ABOUT SHIZECON
自然科学観察コンクールとは?
ENTER SHIZECON
第64回自然科学観察コンクール 募集終了
2022年度(第64回) 募集終了