研究の動機
理科の授業で「分解」を学習した際に茶色薬瓶の遮光性について知り、家にある栄養ドリンクの瓶も茶色であることから、紫外線を照射するとどのような変化が起こるのか気になり試してみたところ、UV蛍光が見られ、内容物の色や香りにも変化が見られた。インターネットなどで調べた結果、UV蛍光はビタミンB2に起こり、またビタミンB2は光によって分解されてしまうことが分かった。このことからUV蛍光の強さが分かれば、ビタミンB2の量を測ることができるのではないかと思い、光電池を用いてUV蛍光の強さを数値化することを考えた。
結論と感想
栄養ドリンクにUVライトを当ててUV蛍光を起こし、そのUV蛍光を光電池のパネルに当てて発電させて得られた電圧を計測するという作業を、栄養ドリンクの濃度を変えて複数回行った。これらのデータから、栄養ドリンクに含まれるビタミンB2の量とUV蛍光による光電池の電圧との関係式を近似させて得ることができた。次に紫外線を継続照射した場合に栄養ドリンクに含まれるビタミンB2の量がどれくらい減少するのかを、この近似式を用いて計算し、特別な計測機などがない自宅でもビタミンB2の測定に成功した。また家の中に他にもそのようなものがないか探したところ、ヨーグルトがUV蛍光を発すると分かったので、栄養ドリンクのときと同じようにUVライトを継続照射した結果、やはりUV蛍光が弱くなったため、同じ作業を行いデータをとれば、ヨーグルトについてもUV蛍光による光電池の電圧からビタミンB2の量を推定することが可能だと思われる。今後の課題としては、栄養ドリンクやヨーグルトといった扱う素材に応じてデータをとって推定するのではなく、素材が違っても同様に推定できるような仕組みを考えることである。