研究の動機
夏の暑い日、小学校の昼休みに、グラウンドにいるアリを観察したとき、大きなアリの巣はコンクリートの割れ目というとても暑そうなところにあるのに、動きを見てみると日向ではなく日陰のほうにたくさんいた。しかし、小さいアリは木陰に巣があり行動も日陰だけで行動していた。また、夜、アリに懐中電灯を照らしてみると、逃げるような行動をしたアリもいれば近寄ってきたアリもいた。アリの大きさや種類によって光の種類や温度に対しての行動が異なることに興味をもった。
結論と感想
赤色光、青色光、緑色光を当てると何も変わらなかったが、紫外線または太陽光をあてたときにクロヤマアリとトビイロケアリでは行動が異なった。紫外線は昆虫を寄せつけるということがわかっていたので、両方のアリも紫外線に近寄り正の走性があると予想していたが、実際は、トビイロケアリはすぐに近寄ってきたがクロヤマアリはすぐに逃げた。太陽光ではトビイロケアリは逃げると予想したが両方の種とも正の走性があった。温度についてもクロヤマアリは高温に強いと予想していたが、最適な温度にすぐに移動していた。これらは、実際の活動している場所では光や温度の影響だけでなく天敵やエサの豊富さなども大きく関係していると考えた。