第65回入賞作品 小学校の部
佳作

カラスの研究4

佳作

静岡県浜松市立篠原小学校 6年
山下 瑞喜
  • 静岡県浜松市立篠原小学校 6年
    山下 瑞喜
  • 第65回入賞作品
    小学校の部
    佳作

    佳作

〔研究の動機〕

 家の庭の巣箱に来たシジュウカラのヒナが巣立った時に、ヒナがカラスに食べられてしまったことに衝撃を受けたので、カラスに興味を持ちカラスがどんな生活をしているのか研究を続けている。
①ペリット(歯がない鳥が消化できないものをまとめてはき出したもの)を拾って、季節ごとに何を食べているのか知りたい。
②カラスの観察をしていたらカラスの巣を見つけたので、どんな巣なのか知りたい。また、他の鳥の巣と何が違うのか比べたい。
③去年の研究に続き、カラスが熱中症にならない秘密を知りたい。今年は、実際に生きているカラスの体温を測定したい。また、去年の研究から羽をパタパタさせると表面温度が下がることが分かっているので、今年は扇風機の風を利用してどれくらい体温が下がるのか実験したい。

〔結論と感想〕

①一年中同じような食べ物を食べていると思ったけど、季節ごとに食べているものに違いがあった。
②カラスの巣材は、地域や時代によって変わっていった。主に木の枝でつくられていたが、都市部の巣には針金ハンガーがたくさん使われていた。さらに、2014年の巣材は針金ハンガーだけだったのが、2016年の巣材には針金ハンガーに加えてプラスチックハンガーも使われていた。クリーニング店に聞いたところ、針金ハンガーは10年前まで使用していたが、10年ほど前からプラスチックハンガーに変更したそうなので、その影響で針金ハンガーが減ったのだと考えられる。カラスの巣とシジュウカラ、メジロの巣と比べたら、巣材も大きさもまったく違っていた。
③サーモグラフィーカメラでは、羽よりも顔や胴体の方が温度が高いことが分かった。これは、羽毛におおわれた表面温度が34度と体温よりも低く羽毛の少ない顔や胴体部分の体温の方が高かったからだ。また、サーモグラフィーカメラで調査したカラスは毛づくろいをたくさんしていた。毛づくろいをすると、表面温度が下がったので、毛づくろいは表面温度を下げるためにも行っている可能性があると思った。さらに、実験からカラスの羽は、扇風機の風を当てると10℃くらい温度が下がることが分かった。
・カラスにはあまり好きではない物があると思うので、カラスが近づかなくするものを調べてみたい。
・カラスが熱中症にならない理由が羽にあると思って研究をしてきたが、カラスの羽が熱を逃がしやすい構造になっていないことが分かったので、ますますカラスがどのように熱中症を防いでいるのか探究したくなった。
・実はカラスはそれほどゴミを食べていないことが分かった。ゴミをあさる等カラスの悪いところだけでなく、今後はカラスの良い部分も調べてみたい。

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