第50回入賞作品 小学校の部
文部科学大臣賞

ツバメの巣は、なぜ、スズメにとられるの? その3
-日東保育園での観察から-

文部科学大臣賞

愛知県日進市立香久山小学校 6年
 野々 雄斗
  • 愛知県日進市立香久山小学校 6年
     野々 雄斗
  • 第50回入賞作品
    小学校の部
    文部科学大臣賞

    文部科学大臣賞

研究の動機

 小学3年生の冬、妹が通う日東保育園のツバメの巣に、ツバメが1羽いた。こんな寒い時期に、どうして南の国に行かずここにいるのか、不思議に思った。ツバメのことをよく知りたいと思い、研究を始めた。

これまでの研究の経過

(1)研究1年目(2007年;観察期間4/18~7/26)

〈ツバメの巣の異変〉

 観察中に巣の異変に気がついた。巣から、大量のわらがあふれ出ていたのだ。観察を続けているうちに、スズメに横取りされたのだと分かった。

〈鳥小屋がポイント〉

 なぜ横取りされたのかを知るために、3つの観察と2つの実験、聞き取り調査を行った。その結果、保育園にある大きな鳥小屋がポイントだと分かった。つまり、スズメは鳥小屋のすき間から入って、一年中エサが食べられるので、保育園から離れようとしない。数が増え、営巣場所が不足したスズメは、鳥小屋の近くにあるツバメの巣がちょうど都合がよく、わらを入れて横取りしたことが分かった。しかし、スズメに横取りされて繁殖に失敗したツバメのペアがいる一方で、横取りされずに、繁殖に成功したペアもいた。その秘けつは何だったのだろうか。

〈繁殖に成功する3つの条件〉

 ツバメが繁殖に成功するためには、次の3条件が必要であることが分かった。

巣を空にしないこと(スキをつくらないこと)。
スズメを攻撃できること。
ペアでコミュニケーションがとれること。

(2)研究2年目(2008年;観察期間4/9~7/27)

〈繁殖に成功する4つ目の条件〉

 研究1年目で分かった「繁殖に成功する3条件」が当てはまるのかを検証するため、2つの実験と7つの調査を行った。特にどのような具体的な行動をとったら成功するのか、詳しく調べた。その結果、3条件に加えて「4つ目の条件」があることが分かった。それは「オスが抱卵すること」だった。保育園で繁殖に失敗したペアと、保育園以外でやはり繁殖に失敗したペアは、いずれもオスは抱卵しなかった。

〈ツバメのオスによるスズメへの攻撃〉

 4つの条件を満たすツバメのペアのオスは、スズメへの攻撃成功率が高かった。特にスズメが縄張りに入ることを阻止するために「プレッシャー攻撃」を有効に使ったこと、縄張りに入られてからは「体当たり攻撃」を100%にして追い出したことが特徴だった。

今回(2009年)の研究

 研究3年目の今回は「繁殖に成功する4条件」が今年も当てはまるのかを検証すること、さらに、ツバメのオスの行動とスズメの行動にも注目することにした。

研究の目的

(1) ツバメのペアは「どうしたらふ化までうまくいけるのか」を調べる。
(2) ツバメのペアは「どうしたら巣立ちまでうまくいけるのか」を調べる。
(3) さらに(2)を検証するため、同じペアの2008年と09年の行動を比較する。

《研究の方法》

観察期間:09年2月25日~8月3日
観察場所:愛知県日進市藤島町「日東保育園」、同市岩崎台・香久山・新ラ田地区
観察で使った道具:巣の中を見るために、長い鏡を使った。竹やぶから竹を切ってきて手作りしたもので、長さ2.15m、太さ2cmの竹の先に、直径9cmの鏡を針金で固定した。鏡の角度は手で変えられる。

《ツバメの識別》

 体の特徴から、保育園のツバメに名前を付けて識別した。例えば、胴の後ろ1/3にオレンジ色の模様があるのが「オレンジ君」、同じ位置にくっきりと黒い太い線が入っているのが「ブラック君」、ブラック君の相手ペアのメスだがオスのように尾が長い「おながちゃん」、胴の後ろに模様のない「ホワイト君」、新しく09年にやって来た「New君」、いつも羽をつくろって、モシャモシャになっているのが「アフロ君」。体を見れば、間違うことなく識別できた。

《攻撃のパターン》

 ツバメがスズメを攻撃する行動を7つのパターンに分け、「どのパターンの攻撃をしたか」「成功と失敗の数」「かかった時間」をノートに記録した。

【攻撃の7パターン】

体当たり
追い払い
追いかけ
プレッシャー:屋根のスズメから見える位置に降りてプレッシャーをかけ、縄張りへの侵入を防ぐ。
警戒:電灯、柱、巣、換気扇、電線などにとまって警戒する。
いかく(威嚇):大きな声で激しく鳴いて、巣に近づかせない。
巡回:鳥小屋やサクラの木の周りを、ぐるぐる見回って飛ぶ。
目的1:ツバメのペアは「どうしたらふ化までうまくいけるのか」

 これまでの研究から、ツバメがふ化に成功するには「オスの行動」が注目点だ。保育園のツバメの巣(5個)と保育園以外の巣(5個)を対象に、次の9項目について調べた。

スズメの攻撃の有無
スズメへの防御:横取りしようとするスズメに対し、ツバメが攻撃して防いだかどうか。
スズメの数の多少:ツバメの巣の周りに、スズメがどれだけいるのか。
スズメが、ツバメの巣の周りに来た回数:1時間あたりのやって来た回数を棒グラフで示す。観察中で最も多い1時間の回数を数える。
オスとメスの抱卵割合:1時間あたりのオス、メスが抱卵した割合と巣を空にした割合を円グラフで示す。観察中でオスの抱卵が最も長い1時間を対象とする。
抱卵パターン:抱卵期の行動を「オスが抱卵」「メスが抱卵」「巣を空にした」の3つに分け、1時間の抱卵パターンとして折れ線グラフに表す。観察中でオスの抱卵時間が最も長い1時間を抜き出し、分単位(1分以下は含めない)で示す。
ふ化までのオスの行動:抱卵期の1時間あたりのオスの行動を円グラフで表す。オスが抱卵していない時間に、どのような行動を取っているのかをみる。抱卵、攻撃の時間を1時間あたりの割合で示す。「体当たり」「追いかけ」「追い払い」は時間が短いので、1回の攻撃時間を10秒として計算。
営巣、繁殖の回数と産卵数およびふ化数
繁殖の成功と失敗

《結果と考察》

◇オスとメスの抱卵割合とふ化

  やはり保育園ではオスが抱卵したペアはふ化に成功し、オスが抱卵しなかったペアはふ化に失敗した。保育園以外では、全部の巣でオスは抱卵しなかったが、すべてふ化に成功した。同じ保育園の巣でも、周りにスズメが多い環境ではオスの抱卵時間が長い傾向にあり、スズメが少ない環境ではオスの抱卵時間は短い傾向にあった。後者はスズメの攻撃が少なかったので、オスの抱卵時間が少なくてもふ化できたのだ。アフロペアは、スズメの攻撃が多いにもかかわらず、オスが全く抱卵せず、防御もしなかったので、卵は全滅した。
  抱卵パターンをみても、ふ化に成功したオレンジペアとホワイトペアではオスの抱卵割合が高く、オス・メス交代のリズムも安定、持続していた。Newペアではメスの抱卵持続時間が47分と長く、オスの抱卵時間が少なかった。このため卵7個中3個がスズメに落とされ、残り4個がふ化した。このペアは今年(09年)に初めて保育園に来た。繁殖経験がないため、オスが交代を促してもメスが応じないという、コミュニケーションがうまくいかない場面が何度も見られた。

◇抱卵期(ふ化まで)のオスの行動

  オレンジ君:抱卵44%、不在6%で、残り50%がスズメへの攻撃に費やしていた。メスに抱卵を交代した後も、近くに残って攻撃態勢を続け、離れるのは自分のエサをとりに行く時ぐらいだった。攻撃は「警戒」「いかく」「巡回」「追い払い」「追いかけ」の順に多かった。スズメからの攻撃が多い厳しい環境でも12個の卵がすべてふ化できたのは、オレンジ君の行動が抱卵とスズメへの攻撃に集中されていたからだ。

 

  ブラック君:抱卵が22%とオレンジ君の半分だが、スズメへの攻撃は62%とオレンジ君より高かった。攻撃では「プレッシャー」を使ったことが注目される。屋根から狙ってくるスズメが多かったので、スズメが縄張りに侵入する前に阻止しようという作戦だ。それは屋根の位置よりも外側にある滑り台やプレイスペースの囲いの上にとまり、さらには地面に降りて、自分の姿をスズメにしっかりと見せることでプレッシャーを与え、侵入を防ぐ方法だ。屋根よりも内側にいるときは鳴いてスズメを「いかく」し、声でも自分の存在を知らせた。スズメは屋根から下をのぞくものの、動けないという場面が多く見られた。またペアのメスは繁殖未経験と思われ、ブラック君が戻る前に巣を離れてしまうといった、不在になる時間ができていたが、プレッシャー攻撃の影響のおかげで、このスキがカバーされていた。


  ホワイト君:抱卵が約40%とオレンジ君とほぼ同じだったが、スズメへの攻撃内容に違いがみられた。ホワイト君は「警戒」が40%と、保育園のペアのうちで一番高かった。その一方で「いかく」がまったくなかったのもホワイト君だけだった。ホワイトペアは巣を2回作ったが、2回ともスズメに横取りされた。3回目の巣も近くに作ったので、ホワイト君は巣から離れようとしなかった。メスが抱卵中も、巣のふちにとまったまま「警戒」を続けた。つまり80%以上は巣にいたことになる。ホワイト君は攻撃の種類に偏りがあるが、巣から離れずに「警戒」を続けたことで、1個の卵をふ化させることができたのだ。


  New君:抱卵4%、攻撃のトータルが26%と、いずれも他のオスよりも低く、不在が68%と高かった。New君は抱卵しようとメスに交代を促すが、メスは口を開け、追い返すようなしぐさをして拒むなど、メスが長い時間抱卵している状態だった。スズメへの攻撃では「いかく」が23%と、保育園のペアのうちで一番高かった。ホワイト君の「いかく」ゼロとはまったく逆で、面白い。オレンジ君とブラック君は「警戒」と「いかく」のどちらの攻撃もできているが、ホワイト君とNew君はどちらか片方しかできていない。安定したふ化の成功にもっていくためには、オスが「警戒」と「いかく」の行動を基本とした攻撃に加えて、巣の位置やスズメの行動に対処した必要な攻撃を、臨機応変に組み入れた行動ができることが大切なのだ。


  アフロ君:抱卵をまったくしなかった。攻撃のトータルは23%と保育園で最低で、不在は76%と最高だった。メスの抱卵時間も短いので、巣の空きの時間が長い。スズメは巣に“入り放題”だった。アフロ君の攻撃には「警戒」と「いかく」がある程度あったが、他のペアと比べると、アフロ君だけが「追い払い」「追いかけ」がない。スズメ側からすると「追い払い」「追いかけ」さらに「体当たり」は、ツバメが自分に向かって来るわけで、恐怖になる。「警戒」「いかく」はバリアーのような役割で、巣に近づきにくくする効果は大きいが、恐怖感はそれほど与えないだろう。
  保育園以外の巣のペアは、どのオスも抱卵せず、不在が多く、スズメへの攻撃も少なかった。しかし、どのペアもふ化に成功した。それにはメスの頑張りもあるが、それ以上に、巣を横取りするスズメがいなかったためだ。環境の違いは、オスの行動に影響を及ぼすことが分かった。

《まとめ》

  ふ化までうまくいくにはオスが抱卵し、オスが抱卵以外の時間に「警戒」「いかく」「追い払い」「追いかけ」の最低必要な攻撃行動をとり、オスが不在時間の少ない行動をとること。一般的に繁殖ステージの中でもオスの参加が低い抱卵期に、オスがどれくらい関わるかで、ふ化までの明暗が分かれる。オスの行動は重要だ。

目的2:ツバメのペアは「どうしたら巣立ちまでうまくいけるのか」

 巣立ち数給餌回数巣の空き時間巣から見た親ツバメの行動オスの行動ヒナの死んだ原因巣立ちの成功と失敗の7項目についてみていく。

《結果と考察》

  オレンジペアは4羽がふ化し4羽とも巣立った。ホワイトペアも1羽ふ化し1羽が巣立った。しかしNewペアはふ化4羽のうち巣立ちゼロ、ブラックペアもふ化3羽のうち巣立ちゼロだった。オレンジペアは給餌回数が多かった。その分、巣を空けた時間も短くなるので、スズメからの攻撃を抑える効果が大きかった。ところがブラックペアは給餌回数が2番目に多かったが、巣のトータル空き時間と1回の最長空き時間が1番悪い成績だった。オレンジ君は、しかけてくるスズメに対し、「警戒」以外に「いかく」「巡回」「追い払い」「追いかけ」の5種類の攻撃を臨機応変に組み合わせて、的確に対処していた。オレンジ君がエサ捕りの間は、メスのまるちゃんも「警戒」していた。ブラック君は攻撃のトータル時間が短く、攻撃内容も「警戒」のみだった。ブラック君はヒナにエサを与え、またエサとりに飛んでいくので、スズメへの攻撃が手薄になり、ヒナを落とされてしまったのだ。
  Newペアも巣立ちに失敗した。ヒナの死因に餓死が含まれる。他のペアに比べ、給餌回数が少なかった。その分、巣を空けた時間も長くなった。攻撃時間はオレンジ君とほぼ同じだったが、攻撃内容には「いかく」と「追いかけ」がなかった。巣立ちまでうまくいくにも、やはり「警戒」「いかく」「追い払い」「追いかけ」の4つの攻撃が必要だ。
  ホワイトペアは、給餌回数は19回と少なかった。巣を空ける時間も長くなるはずだが、4ペアの中で1番短かった。なのに巣立ちが成功したのは、オスが巣にずっと居続けたからだ。攻撃の「警戒」も極端に長い。さらにヒナが1羽だったので、エサとりも少なく、必要な4攻撃のうちの「警戒」だけで、巣立つことができたのだ。

《まとめ》

  ふ化して巣立ちの成功までいくには高い給餌回数をキープし、巣の空きは30%以下程度にし、オスは「警戒」「いかく」「追い払い」「追いかけ」の最低限必要な4つの攻撃を行うことが重要だ。

目的3:同じペアの2008年と09年の行動を比較する。

 対象としたのはブラックペア(オスのブラック君、メスのおながちゃんは2年間同じペア)。08年は繁殖に成功し(ふ化5羽・巣立ち5羽)、09年は失敗した(ふ化3羽・巣立ち0羽)。

《結果と考察》

  巣の空き時間、巣からみた親の行動、オスの行動において、08年の方が優れていた。給餌回数は08年の方が少なかったが、ヒナがすべて巣立っているので、回数は少なくても十分な栄養が与えられたと考えられる。08年のペアは巣の空きを30%に抑え、攻撃に60%も費やした(09年は空き85%、攻撃7%)。08年のブラック君の攻撃内容は、最低限必要な4攻撃のほかに、スズメに最も強い衝撃を与える「体当たり」が入っていた。09年のブラック君は攻撃の時間、内容ともに乏しく、空き時間が長すぎた。

研究のまとめ

 ツバメが繁殖に必要な4条件をさらに整理すると、オスが抱卵すること巣立ちに必要な栄養をヒナに与えること巣の空き時間を30%程度にすることオスが「警戒」「いかく」「追い払い」「追いかけ」の攻撃ができることだ。日東保育園でのツバメとスズメのバトルは続く。来年も同じペアが戻って来てくれたら、ツバメとスズメの「学習」した行動が見られるかもしれない。とても楽しみだ。

指導について

指導について野々さゆり

 目の前で刻々と変化するツバメの繁殖過程を観察・記録するうちに、スズメに取られる巣があることに気がつき、なぜ取られるのか、日々、観察の連続でした。
  まだ薄暗い4時半、雛のそばで眠る親ツバメが最初に給餌に飛び立つ瞬間から、1日の最後の給餌を終え眠るまでの15時間、休まず観察をしたり、学校に行く前と部活終了後にかけつけたりと、ねばり強く観察を続けていました。人間のコントロールが全くできない大自然を相手に、研究方法を模索しながら少しずつ事実を積み重ねていきました。子供は誰かに背中を押されて研究を続けたのではなく「なぜ?」「どうなった?」と、自ら夢中になって取り組めたことが、良い結果を導いたのだと思います。この研究は、日東保育園の貴重なフィールドがあってこそできたものです。研究の場を快く提供してくださり、温かいご支援をいただきました日東保育園の成田園長に心より感謝申し上げます。

審査評

審査評[審査員] 金子明石

 雄斗君!第50回という記念すべきコンクールで文部科学大臣賞を獲得するなんて何とラッキーボーイなんでしょう。本当におめでとうございます。陰で支えたお母さんの苦労も大変だったと思います。第48回で佳作をとり、研究を続けたことが今回の受賞につながりましたね。妹が通っていた保育園で3年生の2月にふるえているツバメを見て興味をもったこと、保育園地区で観察を始めたら偶然にスズメの多い地域だったことが他の地域で見ることのできないツバメの様々な行動を記録するチャンスに恵まれたのだと思う。
  ツバメのペアごとに個体識別をして行動を観察し、スズメに乗っ取られやすい条件を見出している。ペアごとの巣を中心とした雄の行動、雌と雄のバランス行動を分析し、ヒナの育ちを見ている。特に攻撃性の高い雄のいる巣は有利であり、攻撃を7つに分類しているなど生態的に貴重なデータを提供することも高く評価されました。

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