ある日、夕飯の手伝いをしようとすると、ジャガイモとキャベツが水の張ったボウルの中に入っていました。母に聞くと「こうやってつけておくと、キャベツがシャキッとする」のだそうです。しかし、シャキッとする理由はわかりませんでした。そこで、科学部の班で実験してみると、ジャガイモと一緒に水につけたキャベツは、持ったときにみずみずしくなっていました。食べ比べてみると、シャキッという音がしたのでびっくりしました。そこで、このことについて研究を始めることにしました。
予備実験
シャキッと度測定装置の自作と測定
①縦2cm横3cmにキャベツを切った。
②キャベツに折り目がつかない程度に半分に折った。
③キャベツを測定器上にのせ、重り50gをのせ、30秒置いた。
④重りを除き、開いたキャベツの角度を測定した。買って来てすぐの「シャキッとキャベツ」、一定の時間放置しておいた「シナッとキャベツ」、一定の時間放置後じゃがいもと一緒に水につけた「じゃがいも水キャベツ」、水につけたキャベツで20回ずつ測定した。
追究
1)ジャガイモのどこの部位によって、キャベツがシャキッとするか、
2)ジャガイモに含まれているどんな成分がキャベツに関係するか、
3)キャベツがシナッとするメカニズム、
4)ジャガイモはほかの野菜にも効果があるのかを追究した。
結果・考察
1)ジャガイモのビタミンを多く含む皮層部が、キャベツをシャキッとさせる効果が最も大きかった。
2)他の野菜では、ビタミンB1を多く含む大豆と、ビタミンCを多く含むレモンの効果が大きかった。
3)ビタミン類の抗酸化作用により、酸化を防ぐことでシャキッとすることが分かった。
4)他の葉野菜もジャガイモと一緒に水につけると、効果があることが分かった。