私たちはパウンドケーキをよく作ります。パウンドケーキに入れるドライフルーツは一旦水で戻し、小麦粉をつけてから生地に混ぜます。私たちは小麦粉をつけないとどうなるか疑問に思い、小麦粉をつけずに作ってみました。すると、ドライフルーツは小麦粉をつけた物より、下に沈んでしまいました。その秘密を解明するために私たちは「パウンドケーキのドライフルーツに小麦粉をつけると沈まない秘密」という研究をすることにしました。
追究1
小麦粉をつけたドライフルーツと小麦粉をつけないドライフルーツが焼きあがったケーキの中でどのように散らばっているか
実験1 ケーキを1cm幅の切片にし、下から1cmずつにあるドライフルーツを数えた。
実験2 ケーキの切片の気泡を数えた。
追究2
小麦粉をつけたドライフルーツが沈まない理由
実験1 ドライフルーツを水に通し、小麦粉をつけたものとつけないものの表面を顕微鏡で調べた。
実験2 ぬらしたろ紙の表面に小麦粉をまぶし、その下に乾いたろ紙を1枚重ね、表面にインクを1滴たらした。小麦粉をまぶさないろ紙で同様にした。
実験3 液体のりの中に小麦粉をつけたドライフルーツと水に通しただけのドライフルーツを入れて、底に着くまでの時間を測定した。
実験4 ケーキの中のドライフルーツの周りを拡大して観察した。
追究3
ケーキの中にできる気泡の働き
実験1 気泡のある生地と気泡の無い生地を焼き、30秒ごとの生地の温度変化と焼き上がりま での時間を比較した。
ドライフルーツに小麦粉をつけてケーキを焼くと、ドライフルーツはケーキの中に一様に分布し、気泡が2倍の量で発生する。小麦粉はドライフルーツと生地を隔てる膜になる。小麦粉の膜に含まれる微量の空気がドライフルーツを少し軽くする。それはケーキが焼き上がるまで持続する。気泡の多いケーキは気泡の少ないケーキより速く焼き上がるのでドライフルーツは沈みにくくなる。