夏休み、おばあちゃんから、靴の中に十円玉を入れて一晩置くと靴のにおいが取れることを教えてもらいました。十円玉はただの塊なので、液体のように布にしみていくことはないのに……不思議に思った僕は科学部の友達にその話をしました。すると友達は「それを研究テーマにして僕達で調べてみようか」と言いました。
追究1
靴の片方に十円玉を10枚靴底に敷き詰め、5日後までのにおいをかいだ。
追究2
靴下で同様の実験をした。
追究3
切り花をさした水に十円玉を入れ花の変化を観察した。
追究4
追究1を、ハンディにおいモニター(OMX-SR)で測定した。
追究5
いらなくなったシャツ(木綿)を10cm×20cmに切り、右の脇から採取した汗を生地に十分含ませた。10cm角にふたつに切り離し、一方には10cm角の銅板を密着させ、もう一方はそのままにして、においを測定した。
追究6
牛乳・貝・イワシの腐ったにおいを調べた。
追究7
滅菌ガーゼ1枚に汗をつけ真ん中で半分に切った。一方を銅板につけ、もう一方をプラスチック板に貼った。それぞれビニール袋に入れ1日置いて、布の板に張り付いていた側をDD寒天培地にくっつけ、バクテリアのコロニーを観察した。
追究8
銅は乾いた物に対してもバクテリアの繁殖を防ぐことができるか調べた。
追究9
鉄・アルミニウム・鉛・銅・亜鉛・ニッケル・銀で殺菌効果を調べた。
追究10
汗のにおいと牛乳の腐敗臭を発生させ銅粉と十円玉で、銅が悪臭物質を消す働きを調べた。
追究11
アンモニアと硫化水素を用いて消臭効果を調べた。
追究12
濃いアンモニアや硫化水素に銅粉を入れ、銅粉の変化を調べた。
十円玉が消臭効果を持つのは、銅がイオン化することにより殺菌作用をもつためと、アンモニアや硫化水素という悪臭物質と化学反応をしてにおいのない物質へと変化させるためである。銅を水に入れると銅イオン水を作ることができる。