たかしま・ゆふこ
1981年生まれ。牛久市立牛久第一中学校の科学部に所属し、シゼコンで入賞を果たす。京都大学総合人間学部に入学後、認知言語学の研究者の道へ。オランダのマックス・プランク心理言語学研究所で手話を知り、日本手話を学ぶ。2013年4月から約4年間、日本学術振興会特別研究員SPDとして日本手話の研究に励む。現在、東京学芸大学、獨協大学で非常勤講師を務める。たかしま・ゆふこ
1981年生まれ。牛久市立牛久第一中学校の科学部に所属し、シゼコンで入賞を果たす。京都大学総合人間学部に入学後、認知言語学の研究者の道へ。オランダのマックス・プランク心理言語学研究所で手話を知り、日本手話を学ぶ。2013年4月から約4年間、日本学術振興会特別研究員SPDとして日本手話の研究に励む。現在、東京学芸大学、獨協大学で非常勤講師を務める。水中に設置した障害物の大きさによっては、陸地部分近くで津波が大きくなってしまう「逆転現象」についての研究を行っている。自作の津波発生装置と水槽を用い、障害物の幅や高さなど工夫しながら6種類の実験を行っていることが評価された。
高嶋さん:
中学時代に所属していた科学部は、理科室を自由に使って「理科で遊ぶ」部活。教科書にあったアンモニア噴水を実際に試したり、チョークの粉がどのくらい飛ぶのか実験したり…。何か疑問があったらまずは実験。そこから新たな課題が生まれ、再び実験へ。 試行錯誤の過程やその原因を探るのが楽しかったですね。科学的思考が深まり、論文を書き起こす力も身につきました。高嶋さん:
当時、科学部の顧問だった理科の先生にも大きな影響を受けたと思います。学年主任でありながら、科学部を数々の入賞に導いた、とてもパワフルな女性。身近な疑問から出発し、大きな考えに発展させていくという科学者の基本姿勢を、先生から学びました。恩師はもう一人。 大学の言語学の教授です。大学入学直後、教授の授業で、雷に打たれたような衝撃を受けました。とにかく、人生を楽しんでいる人。「この人、面白い!ついていこう!」 と、言語学を学ぶことを即決しました。高嶋さん:
院生時代、オランダの研究所で、言語としての 「手話」 を知りました。調べてみると、日本手話は、日本語と異なる文法を持つ、独自の自然言語。その文法などはわかっていないことも多く、言語学者で研究している人は数えるほどしかいません。日本人である自分が、 日本手話を知らないことにショックを受けました。帰国後、手話を学び、現在も日本手話の研究を続けています。言語としての日本手話をしっかり研究し、広く知らせていくこと。それが言語学者として、いまの自分にできる仕事だと思っています。