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小学校の部
受賞者インタビュー
文部科学大臣賞

世界に広まれ、
「しがきん」の発こう力!
〜日本初のにゅうさんきん図かん〜

清水 結香さん 京都府同志社小学校 4年

地元の発酵食品「ふなずし」に含まれる、乳酸菌の力に注目!

乳酸菌を調べるための図鑑がない?
じゃあ、自分でつくろう!

乳酸菌を調べるための
図鑑がない?
じゃあ、自分でつくろう!

今回のテーマである『しがきん』の研究をはじめた理由を教えてください。
清水さん 私はガンで亡くなる人が世界中からいなくなってほしいという夢を持っています。そこで、私の住んでいる滋賀県で古くからつくられている伝統食品のふなずしに注目しました。『しがきん』は、ふなずしの飯(いい)と呼ばれるご飯の部分に含まれる乳酸菌のことです。ふなずしは昔から薬の代わりに食べられていたので、『しがきん』が滋賀県の人たちの健康に役立っているのではないかと考えたのです。
今年の研究内容は、乳酸菌の図鑑づくりですね。どうして図鑑をつくろうと思ったのですか?
清水さん 乳酸菌の図鑑がまだなかったからです。図書館で研究論文なども探したのですが、日本語の論文は見つかりませんでした。乳酸菌はとてもたくさんの種類があります。だから、まずは自分で『しがきん』の図鑑をつくろうと思ったのです。

実験中は大変なこともいっぱいだけど、
ワクワクすることもたくさん

実験中は大変なことも
いっぱいだけど、
ワクワクすることもたくさん

たくさん種類のある乳酸菌の図鑑をつくるのは、とても難しいことだと思います。どうやって研究に取り組んだのですか?
清水さん 3年生のときから研究方法を指導してもらっている、順天堂大学の竹田和由先生や、株式会社ヤサカの会長・八坂正博さんに協力してもらいました。さらに今回は、新たに大手食品メーカーの研究所の方にも、特別に研究機材を使わせてもらって、『しがきん』が、これまでに発見されているどの乳酸菌と同じなのかを調べる「同定」という作業を行いました。
実験や観察をたくさん行っていますが、とくに大変だったことはなんですか?
清水さん ふなずしやヨーグルトなどの発酵食品を水でうすめて寒天で培養する実験をしたときに、マイクロピペットという実験器具を使って正確な分量をこぼれないように入れるのが大変でした。
他にも、プレパラートを火であぶって、乳酸菌をガラス板にくっつける火炎固定という作業に苦労しました。ちゃんとあぶらないと染色液で色をつけるときに流れ落ちてしまうし、あぶり過ぎると熱で乳酸菌が死んでしまうし、加減が難しかったです。
大変なことがたくさんあったのですね。楽しかったことやおどろいたことはありますか?
清水さん 乳酸菌を初めて顕微鏡で観察するときは、とてもワクワクしました。染色がうまくできているかも気になっていたので、ちゃんと染まっていてうれしかったです。大手食品メーカーさんの1,000倍の顕微鏡では、なんと乳酸菌の形まで見ることができました。想像と違って、丸い形の菌もあったし、菌は動かずじっとしていたのでびっくりしました。
図鑑を見ると、乳酸菌に名前もつけていますね。
清水さん 乳酸菌の分類は、「属」、「種」、「株」の順に細かくなっていきます。私が用意した5種類の『しがきん』のうち、2つがこれまでに見つかっていない「株」でした。そのうち、よりめずらしい方に「シガキン株」、もう1つには私の名前の「ユイカ株」とつけました。『しがきん』の名前をつけることができたのは、とてもうれしく、達成感がありました。

将来は乳酸菌の研究者になって
世界中の人たちを健康にしたい!

将来は乳酸菌の研究者になって
世界中の人たちを
健康にしたい!

今回の研究で、レベルアップできたなと思えることはありますか?
清水さん 知らなかったことをたくさん知ることができました。そもそも乳酸菌の図鑑がないことも知らなかったし、菌がとても細かく分類されていることも初めて知りました。乳酸菌を培養したり、顕微鏡で観察したりするためのやり方も、自分で何度もやって覚えることができました。3年生のときに失敗していた実験も、正しいやり方を調べたり、指導してもらったりすることで、できるようになりました。
これからどんな研究をしていきたいですか?
清水さん ふなずしにふくまれる乳酸菌はまだまだたくさんいるので、もっと見つけて、『しがきん』の図鑑のページを増やしていきたいです。
将来の夢は何ですか?
清水さん 乳酸菌など、健康に関係する菌の研究者になりたいです。また、抗生物質という病気になったときに菌を殺す薬があるのですが、同時に乳酸菌など体に大切な菌もいなくなってしまうので、病気の原因の菌だけをやっつける抗生物質を開発してみたいです。
これから研究に取り組もうとしている仲間へ、メッセージをお願いします。
清水さん 研究で困ったときは、自分で本やインターネットを使って調べることも大切ですが、周りの人に相談するのもおすすめです。私は、『しがきん』の研究で、たくさんの方々に助けてもらいました。これからもがんばって研究を続けて、いつかガンで亡くなる人をなくして、恩返ししたいと思います。
ありがとうございました!
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中学校の部
受賞者インタビュー
文部科学大臣賞

河床粒径の変化 ~9年間の研究の歩み~

河原崎 朱さん 静岡県立清水南高等学校中等部 3年

研究すればするほど生まれる疑問に、
好奇心を持って挑んだ9年間

冒険に出かけるような感覚で
川の上流から下流まで幅広く調査

冒険に出かけるような感覚で
川の上流から下流まで
幅広く調査

研究テーマは、河川の石の大きさの変化についてですが、研究を始めたきっかけを教えてください。
河原崎さん 小学校1年生のときに家族で川へ遊びに行き、「川原にある石はどこから来たのだろう?」と疑問に思ったことがきっかけです。そこから小学校の6年間は川原にある石の大きさをテーマに研究を進めました。手づくりした30cm四方の段ボールの枠を河原で投げて、枠の中に入った10個の石を採取し、平均の大きさを計測しました。
小学校から続けている研究なのですね。研究を進める中で、どのような発見や気づきがありましたか?
河原崎さん 5年生のときに、川には急に傾きがきつくなる「遷急点(せんきゅうてん)」と呼ばれるポイントがあり、石の大きさの変化に関わっていることを突き止めました。6年生では、通常は上流よりも下流の石の方が小さいはずなのに、下流の石の方が大きくなる「逆転現象」が起こっていることを見つけて、詳しく調べました。
中学生になってからは、6年間の研究をもとに、川に「遷急点」ができるのは、階段状の地形「海岸段丘」の影響ではないかと仮説を立てて調査しました。すると、実際に地元の川で「海岸段丘」と見られる「遷急点」を見つけることができました。
9年間も継続して研究をするのは、大変ではなかったですか?
河原崎さん 9年と聞くとすごく長いように思いますが、私自身はあっという間に感じました。進めていくごとにいろんな発見があるし、1つの疑問が解決したら「他の川ではどうなのだろう?」と、また別の疑問が湧いてくるからです。調査に行くというより、冒険に行くような感覚で、ワクワクしながら続けることができました。

専門家の意見や友達の感想を取り入れて
よりわかりやすくデータをまとめた

専門家の意見や
友達の感想を取り入れて
よりわかりやすく
データをまとめた

研究でつまづいたときは、どうしていましたか?
河原崎さん 膨大なデータを持っている専門家に聞けば、解決できるのではないかと思い、自分で連絡を取ってお話を聞きに行きました。
とくに、「逆転現象」を発見したときは、最初は「私が石の大きさの測り方を間違えたのかな?」とモヤモヤしていましが、お話を聞いた河川事務所の方が「そういう現象があるよ」と教えてくれて、とてもスッキリしたことを覚えています。
行動力が結果に結びついたのですね。周囲の方からもらったアドバイスで、心に残っているものはありますか?
河原崎さん 父から教えてもらった「誰が見てもわかるようにデータや論文をまとめることが大切」というアドバイスをよく覚えています。小学校のときは、学校で友達にも研究を読んでもらって感想を聞いていました。同年代の友達や専門家の意見を取り入れることで、より読みやすい内容にすることができました。

壁にぶつかっても、視点を変えて
別のやり方を試してみることが大切

壁にぶつかっても、
視点を変えて
別のやり方を
試してみることが大切

研究を通して、自分自身が一番成長したと思うのはどんなところですか?
河原崎さん 忍耐力がついたことです。日頃の授業でも、わからないことが出てきたら「こっちの公式を使って求めてみたらどうだろう?」と、別のやり方で答えを導き出そうとあきらめずにチャレンジするようになりました。
継続して研究することで粘り強さが身についたのですね。今回の受賞を知ったときはどう思いましたか?
河原崎さん 学校から帰ったときに父から教えてもらったのですが、すぐには信じられなくて、あとから何度も見返しました。9年間、いつも川に連れていってくれて、たくさんアドバイスをくれた家族にはとても感謝しているので、一緒に喜んでくれてうれしかったです。
今回の研究は9年間の集大成だと思いますが、この先も研究を続けていきたいですか?
河原崎さん また新たな疑問がわいてきたら調べてみたいです。これまでは地元の静岡県の川だけを調べていましたが、高校生になったら行動範囲も広がると思うので、県内に限らずいろんな土地の河川について調査するのもおもしろそうです。
これから研究にチャレンジしようと考えている皆さんへ、メッセージをお願いします。
河原崎さん 研究中、壁にぶつかってしまったときは、1つの方法にこだわるのではなく、広い視野で別のやり方を考えてみるのがおすすめです。自分1人で解決しようとしないで、いろんな人に意見を求めてみると、意外な解決方法が見つかります。
ありがとうございました!
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小学校の部
受賞者インタビュー
オリンパス特別賞

家族の健康を守る

玉村 海俐さん
東京都港区立麻布小学校 6年

夏休みの間、毎日データを集め検証し続けた努力の結晶

大好きな実験を通して
家族の健康を守るために何ができるか考えた

大好きな実験を通して
家族の健康を守るために
何ができるか考えた

シゼコンに応募したのは今回が初めてですか?
玉村さん はい。もともと実験が大好きで、ずっと自由研究をがんばってきたので、今回は自分の力がどこまで通用するのかチャレンジしたい気持ちがあり、全国規模のシゼコンに応募しました。研究の目標にしていた「健康」に関する賞である、オリンパス特別賞を受賞できて、とてもうれしいです。
毎年熱心に自由研究をしているのですね。今回、なぜ健康に関する研究をすることになったのですか?
玉村さん 血糖値の研究については、医師から「糖尿病一歩手前」と言われてしまった父に、健康で長生きしてほしいと思って始めました。血糖値を簡単に計測できる機械を使って食事と血糖値の関係について研究しました。並行して、よく風邪をひく妹のために、家の中の細菌や容器に残した飲み物の中の細菌の増え方を調べました。

周りの人の協力で
たくさんのデータを収集できた

周りの人の協力で
たくさんのデータを収集できた

実験は、どのくらいの期間をかけて取り組んだのですか?
玉村さん 夏休みの1ヶ月半くらいの間です。血糖値は毎日続けて計測する必要がありましたし、細菌の実験で採取した細菌の培養も一定期間欠かさず観察する必要がありました。
毎日休まず計測や観察を続けたのですね。大変だなと思うことはありましたか?
玉村さん 血糖値の研究では、比較実験のために食事や運動などを制限してくれた父に苦労をかけました。また、毎日とてもたくさんのデータをとったため、それをパソコンや手書きでまとめるのが大変でした。
研究を通して、うれしかったことはありますか?
玉村さん 家族をはじめ、血糖値の研究に協力してくれたみんなから、「食べ方に気をつけるようになって健康になった」と感謝されたことです。身近な人たちの健康に実際に役立ったのがとてもうれしかったです。僕自身、食生活を改めるきっかけになったし、細菌の研究では、もっと丁寧に手を洗おうと心がけるようになりました。
まさに家族の健康を守っているのですね。意外な発見やおどろきはありましたか?
玉村さん 飲み残しの飲料の細菌の増え方を調べる実験では、事前にインターネットで見た同様の実験の結果や、自分が予測していた結果とはちがう結果が出て、おどろきました。なぜその結果が出たのか考えて、追加の実験もしてみました。こうした実験は少しでも条件が変わると、結果も変わるのだということに気づいて、自分で実際にやってみることの大切さを学びました。

真理や原則に到達するまで
粘り強く探究を続けよう!

真理や原則に到達するまで
粘り強く探究を続けよう!

これからどんな研究をしていきたいですか?
玉村さん 今後もさまざまな研究に挑戦していきたいです。今は経済のことにも興味があります。また、将来は社会の役に立つような事業で起業して、世の中にいいインパクトを与えたいです。
これから研究に取り組もうとしている仲間へ、メッセージをお願いします。
玉村さん 世の中にはたくさんの情報があふれていますが、それをうのみにしないで、自分自身で確かめてみることが大切です。研究に取り組んでいるときに、父から、仮説を立てて検証をくり返し、表面的な結果に満足せず真理や原則に到達するまで粘り強く探究し続けるようにアドバイスをもらいました。ぜひ一緒に、真理や原理を探究していきましょう。
ありがとうございました!
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中学校の部
受賞者インタビュー
オリンパス特別賞

右心用補助人工心臓 RVAD

張 契洙さん
富山大学教育学部附属中学校 2年

世界から病で苦しむ人を減らすため
誰も成し遂げていない分野に挑戦!

医学書と文献を照らし合わせ
大学や企業にも協力を依頼

医学書と文献を照らし合わせ
大学や企業にも協力を依頼

なぜ人工心臓の分野に興味を持ったのですか?
さん 人工心臓のことは、小学校3年生のときに読んだ漫画で知りました。完全に心臓の代わりとなるような人工心臓は未完成だと書かれていて、「自分がつくりたい」と思ったのがきっかけです。心臓や脳に関する医学書を読んでみたら、とてもおもしろくて、研究を始めることにしました。
人工心臓の中でも「右心用補助人工心臓」が大きなテーマですね。
さん はい。この研究の最終目標は、まだ主流ではない右心用補助人工心臓を開発して実用化させることです。そのためには、「血栓の起きにくい人工弁」「遠心ポンプ」「流体デバイス」「拍動シミュレーター」「脂肪酸とフィルター」が必要だと考えて、それぞれについて研究を進めていきました。
とても難易度の高い研究ですが、実験方法などはどうやって考えて、実践したのでしょうか?
さん 医学書を読んでも、人工心臓のことはあまり詳しく書かれていませんでした。なので、インターネットで検索してさまざまな文献を読みました。その中から問題点を見つけて、医学書の正常な部位と見比べ、解決するための実験方法を探りました。
文献や医学書を読むだけではわからないことは、東京大学で人工心臓を研究している磯山隆先生や、人工心臓の開発をしている有限会社安久工機の方などにも協力していただきました。

日々試行錯誤を繰り返し
業界初の発見も!

日々試行錯誤を繰り返し
業界初の発見も!

今回の研究での、1番の成果は何ですか?
さん ポンプによって血流を再現する「拍動シミュレーター」の開発がとても進んだことです。自分で一から設計図を描いてつくり、実験をくり返しました。今の段階で納得できるものができたので、ぜひ学会で発表してみたいです。
また、血栓の原因となる脂肪を溶かす脂肪酸が、魚に含まれていることを発見したのも大きな成果の1つです。魚弁(魚の皮や身で作る人工弁)を手づくりして検証しました。これは業界初の発見で、想像以上の成果でした。
研究を通して、自分自身が成長したなと感じた点はどんなところでしょうか?
さん 実験に使う部品が足りなくなったら、自分で工作機械などを使ってつくれるようになったことです。もう1つは、研究に協力してくださる人たちとディスカッションをすることで、問題を解決することができるようになったことです。自分1人では解決できないことも、さまざまな人と話すことで、解決策が見えてくることがわかりました。大学の先生も、企業のみなさんも、対等な研究のパートナーとして接してくれてうれしかったです。

感謝を忘れずに研究を続け
世界の医療に貢献したい

感謝を忘れずに研究を続け
世界の医療に貢献したい

研究が大変だったときは、どうやって気分転換をしましたか?
さん スキーが趣味なので、気分転換に家族でスキーに行きました。研究で行き詰まっても、体を動かすことでリフレッシュすることができました。
オリンパス特別賞を受賞したことを知って、どう思いましたか?
さん こんな大きな賞を受賞できるとは思っていなかったので、とてもうれしかったです。家族も、協力してくださったみなさんも「頑張ったね」と喜んでくれました。
将来の夢は何ですか?
さん 僕には、尊敬する方がいます。国内で医学と工学のダブルメジャーを専攻して学位を取得した、東北大学の堀江栄之先生です。難しいことに挑んだ先輩の背中を追いかけていきたいです。
最終目標としては、完全人工心臓をつくり、発展途上国に無償で提供して世界から病を減らしたいです。人として「感謝を忘れないこと」を大切に、世界が平和になるといいと思います。
これから研究に挑戦しようと考えている人に、メッセージをお願いします。
さん 研究はつらいときもあります。でも、楽しむ気持ちを忘れずに取り組むことが大切です。研究を続ける中で失敗は必ず起きますが、あきらめるのではなく、改善策を考えて試していけば、きっと最後は満足できる結果が得られると思います。
ありがとうございました!
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第64回シゼコン表彰式 第64回シゼコン表彰式

審査総評

伝統ある自然科学観察コンクールに多くの応募をいただき感謝申し上げます。応募いただいた作品を読みこなしながら感動と未来への希望を見出した至福の時間を過ごすことができました。審査員は科学する意欲に燃えている児童・生徒さんに逆に励まされて、感嘆するとともに作品に多くの共感と共鳴を持ちながら予備審査の時間を過ごすことができました。審査にあたり、まず、審査員が各自に応募作品を読み込み一次審査を行いました。そうした上で、最終審査会では審査員が一堂に会して意見を交わして、各賞を選びました。
応募いただいた作品には、探究の確かな道すじや取組むべき対象への概念を明確にして進めている作品、身近な不思議に「なぜ」という「問い」を発想し、そのための基礎情報を収集、実験方法を考え追究している作品、継続してきた研究に別の角度から磨きをかけている作品、災害の事象を実験によって解明しようと挑戦している作品、見えない事象の「見える化」に力点をおいた作品、追究のプロセスに他の方の協力を得ながら思考回路をより一層ひろげ深化させて取組んだ作品など、児童・生徒さんの知的好奇心や意欲、粘り強さに感嘆しました。 今後も想像力と創造性の翼を広げ、科学する意欲を持続させ、平和で安全な社会構築にむけて活躍していただけることを期待しています。さらに来年も多くの作品が寄せられることを願っております。

東京学芸大学名誉教授 工学博士 小澤 紀美子先生

文部科学大臣賞

小学校の部

世界に広まれ、「しがきん」の発こう力!
〜日本初のにゅうさんきん図かん〜

清水 結香さん 京都府同志社小学校 4年

審査員コメント

文部科学大臣賞受賞おめでとうございます。親戚の病気で亡くなった方への自然免疫であるNK細胞の活性化に寄与することをねらいとした小学校3年生から始めた研究です。ふなずしの飯(いい)に含まれる約200種類の乳酸菌「しがきん」があるらしいことから、自らふなずしをつくり、その飯(いい)から5菌株の「しがきん」の図鑑を策定している力作です。図鑑には、10の観点から探究して情報を掲載しています。その探究のプロセスで素晴らしいのは、研究の動機の裏付けとしてふなずしを多く食している滋賀県の統計的なデータに基づいて進めていること、追究の過程で出てくる培養、生きん数の測定などの概念と同定方法を明確にして進めていること、しがきんの図鑑が策定されていないことを国会図書館まで検索して無いことを確認していること、実験など指導や方法を民間の会社の方や大手の企業などの研究所の研究員や大学の先生からのアドバイスや協力を得ながら確実に推進しているパワーは素晴らしく、かつ失敗にも学び緻密な探究心には、作品を読みながら感嘆の声をあげてしまいました。さらに、琵琶湖の沖島を訪れた時に分けていただいた「ふなずし」の味を思いだしながら作品を読ませていただきました。

小澤 紀美子先生

中学校の部

河床粒径の変化 ~9年間の研究の歩み~

河原崎 朱さん 静岡県立清水南高等学校中等部 3年

審査員コメント

本研究は小学校1年生からの9年間継続して行った研究です。川の石がどこからやってくるのかといったことに小学生の時に興味をもち、中学生では調査結果から生じた疑問を、河床を構成する河床粒径に変えて河床の勾配や地形の変化による違いなどについても調査し研究を行いました。調査結果から生じた疑問を解決するために、仮説を立て研究を行いました。川の調査する地点を上流から下流に変え、調査する川も増やしています。上流よりも下流の石の方が大きくなることがあるという逆転現象も発見しました。自身が行った調査結果について、“なぜだろう“という疑問をもとに河川事務所を訪ねて話を聞くなど納得するまで取り組む姿勢にはとても好感がもてます。
また、独自の方法で行った調査方法を継続して行ったことで、より一層信頼がおける結果を得ることができました。得られたデータの量はとても多く、より一層信頼がおける結果を得ることができています。結果を表やグラフ、地図等を使いとてもわかりやすくまとめてあり、その努力は高く評価されました。今後は、現在の川と昔の川の違いをもとに過去に起きた事実を知ることで、本研究が将来起きるかもしれない災害を予測し、適切に対応できるよう発展していくことを期待します。

田中 史人先生

オリンパス特別賞

小学校の部

家族の健康を守る

玉村 海俐さん 東京都港区立麻布小学校 6年

審査員コメント

家族の体調を気遣う思いから、生活改善の根拠と必要性について追究した研究です。その中で、血糖値の変化と家の中や飲み残した飲料に関する菌に着目しました。
血糖値の研究では、機器を用いて血糖値の変化を、影響があると予想した食べ物の種類や食べる時間、運動の視点で調べています。実験の安全性に配慮し、家族や協力者の4週間から6週間の結果をまとめました。臨床的な取組であることを踏まえながら、要因と結果について考察できています。また、生活の中の菌では、家の中の衛生状況を14か所について調べています。現状把握に留まらず、消毒後の実験も行い、生活改善につながるデータをとれています。飲料の飲み残しの菌の繁殖では12種類と多くの実験を行いました。結果を時間経過とともに分かりやすくまとめられています。
データを根気よく収集、分析しながら、根拠をもとに、生活の改善に関わる提案する点がすばらしいです。家族の健康を守る強い思いを感じることができる研究です。

杉山 勇先生

中学校の部

右心用補助人工心臓 RVAD

張 契洙さん 富山大学教育学部附属中学校 2年

審査員コメント

小学生のころ、完全人工心臓のJarvik7を見て、自分自身で作りたいと思い本研究が始まりました。現在、左心用人工心臓は多く流通していますが右心用補助人工心臓は流通していません。また数は少ないですが、右心に疾患がある患者さんもいます。これまでの実験では、人工三尖弁や大動脈弁を数多く試作し耐久実験を行ってきました。今回は、機械式人工弁を使用することで、金属部分にできやすい血栓を防ぐために使用する、抗凝固薬を使用しないために魚弁を活用した研究を行いました。人工の素材と魚の素材を比較していく過程で、血栓の溶解が可能な脂肪酸を見つけることができました。また、弁拍動シミュレーターの制作では駆動装置の制御についても研究を進めています。研究を進めていくにあたり、様々な分野の先生方からの支援や助言をもとに、試行錯誤しながら開発を進めていく姿勢にはとても好感が持てます。
今後さらに補助人工心臓の研究を進め、疾患がある方々のお役に立てるよう実用化に向け努力を続けてほしいと思います。

田中 史人先生

応募総数

第64回応募校数・作品数
小学校の部 中学校の部 合計
応募校数 200 0 400
応募作品数 4800 2100 7400

応募総数

第64回応募校数・作品数
応募校数 応募作品数




200 4800




0 2200

300 7400

シゼコンアーカイブ

シゼコンアーカイブ

各年度のコンクールまとめや入賞作品
  • 第64回 自然科学観察コンクール
  • 第63回 自然科学観察コンクール
  • 第62回 自然科学観察コンクール
  • 第61回 自然科学観察コンクール
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  • 第53回 自然科学観察コンクール
  • 第52回 自然科学観察コンクール
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